独断と偏見の特撮映画評論／2000 　　　　　 ジュブナイル ギャラクシークエスト ゴジラ×メガギラス　Ｇ消滅作戦
	『ジュブナイル』（２０００年／日本）
	（現在再編中orz）
	『ギャラクシークエスト』（２０００年／アメリカ）
	『スタートレック』のパロディとして制作された、とされるＳＦコメディ映画。 　１世代ほど前の人気ＴＶ特撮シリーズの役者たちが、 　地球で放映されたそれを実話と誤解した宇宙人により連れ出され、 　宇宙の紛争に巻き込まれてしまうというドタバタ喜劇で、 　ネタ元とされる『スタートレック』のファンには不評極まりなかったのが本作だ。 　元々パロディ系は皮肉を交えて描かれることが多いので、 　生真面目かつ熱狂的な支持者が多いことで知られる、『スタートレック（ＳＴ）』のファンには受け入れ難かったのだろう。 　しかしながら本作、単なる悪ふざけパロディと一概に切り捨てられないとG-maは思う。 　何故なら特殊効果はもちろん、ドラマも実によくできているからだ。 　ジャンル物の固定観念で酷評され、真価が顧みられない作品があるのは空しい。 　まぁそれだけ、先入観の支配力は大きいということなのだろう、G-maにも思い当たることが良くある。 　まずは特殊効果の話だが、これは本家取りと言ってもいいと思う。 　メインメカに当たるプロテクター号のビジュアルはＳＴのエンタープライズに見劣りしないし、 　岩石集合モンスター“ゴリグナック”のアクションも中々個性的である。 　クライマックス、クルーを乗せた降下船が、ファンイベント会場の真っ只中に落下するのも面白い。 　そしてドラマの方だが、やや皮肉交じりでオーバーアクションの気があるとは言え、 　ヤラレ役だった俳優を引き立てるような台詞回しや、ファン（宇宙人だが）の死を前に余計なプライドを捨てる宇宙人役の俳優、 　役者のキャリアを逆手に敵宇宙人の焦りを見抜く主人公など、無駄な演出が皆無で素晴らしい。 　何より、シリーズが終わって落ちぶれ気味の元人気役者たちが、 　巻き込まれた宇宙の戦場で、かつて演じたドラマさながらの結束を取り戻す展開は最高である。 　たかがパロディと笑うなかれ、濃厚な人間ドラマが盛り込まれているのだ。 　もとより、Ｇ-ｍａという人間はこういうテンポがよくユーモアの利いた物語が好きなのだ。 　もちろん相応に訴えるものがなくてはいけないと思うが。 　あえて突っ込むなら、劇中の鍵となるアイテムだった“オメガ１３”の設定か。 　本来架空ドラマの設定に過ぎないはずのアイテムまで、この世界ではリアルなものとなっていたが、 　それが何故なのかまで解説されておらず、設定が消化不良に見える点が残念だ。 　まぁ「空想と現実の境界」をあえて曖昧にしたようにも見えるが、 　「あれ？なんかおかしくね？」という違和感が残った点では不完全燃焼だったかも知れない。
	『ゴジラ×メガギラス　Ｇ消滅作戦』（２０００年／日本）
	（現在再編中orz）