ＧＤＷ並行時空概論

ＧＤＷ-ＬＯＣＡＴＩＯＮＳ
（舞台設定集）

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★並行時空と超宙域　統合ナンバー：LX-Z03

　
　ＧＤＷ世界観には、銀河社会を構成する様々な舞台装置がある。
　またＧＤＷ世界観では“異次元世界”を肯定しており、様々なパラレルワールドを想定内に含む。
　ここではそうした異次元世界のＧＤＷ世界観における概念について紹介する。

　参考コンテンツ：時空概論

　◆ＧＤＷ世界観における並行時空の概念（異位相通常時空はこちら）

　　ＧＤＷ世界観においては、複数の異次元世界が存在し、銀河社会もそれを認識する。
　　ＧＤＷ世界観では、惑星など天体の重力源内に階層的に“異世界”が構築される性質を持っており、
　　ＧＤＷ世界観で“並行時空”と呼ばれる場合はこうした重力圏内の異世界を指す。

　　並行時空は通常時空の重心をなす基準時空に寄り添って存在するため、天体重力圏内に作り出され、
　　多くの場合は「重力圏内に限った世界の広がり」を持ち、その外は宇宙と同化すると解釈する。
　　そのため圏外宇宙に飛び出した並行時空の住人が「別世界に迷い込む」ことも理論上起こり得る。
　　ただし銀河社会に進出し開発者水準の文明レベルを持っているなら、並行時空を能動的に認識し活用可能で、
　　重力圏外に飛び出しても「自分がどの時空の出身か」識別し、条件次第では相互交流可能なのだ。
　　銀河社会は「異次元世界を文明に活用できるコミュニティ」なのである。

　　ただ異次元世界を能動的に認識するには、時空の境界を認識する必要があるため、
　　空間テクノロジーなど、時空を超越した技術体系に理解が必要であり、そうしなければ並行時空の文明利用も出来ない。
　　消費者クラスの文明水準の場合、空間テクノロジーに理解が未熟である場合も多く、
　　こうした種族は並行時空に理解が足りておらず、迷信のようなイメージで捉えることも多いため、
　　「世界の境界」を認識することが困難であると考えられている。

　　もっとも最初から並行時空が存在しているわけではなく、宇宙災害や大規模な星間戦争といった“異変”により、
　　重力圏に負担が生じた結果「世界が分離する」形で並行時空が形成すると考えられている。
　　そのため新しい並行時空が形成される初期には空間状態が不安定な状態があると言われており、
　　不安定化が長期化すれば並行時空が安定せず超宙域化するケースもある（古戦場である場合もある）し、
　　次元融合などの新しい不安定化現象が引き起こされる場合もある。
　　銀河社会が空間テクノロジーを開発するのは、こうしたリスクに対処する要請も含まれているのだ。

　　１方空間テクノロジーをマスターした開発者文明は、並行時空を認識し活用できるだけでなく、
　　並行時空に準じる世界を人工的に作り出し、利用することも出来る。
　　例えば物理現象をシャットアウトする防御システムである空間シールドも、“人工次元断層”を作り出すことで、
　　強力な防壁を作り出すシステムであり、局部的に異次元の境界を作り出すのと同じ原理なのだ。
　　タキオンビームを円形に放射して作り出し、超光速航行時に活用するタキオンチューブも同様である。
　　タキオンチューブ内は“亜空間化”するため、超光速現象を利用しやすくなるのだ。

　◆超宙域（特殊宙域の解説を含む）

　　並行時空の中でも、特殊な性質を持つものを超宙域と呼ぶことがある。
　　超宙域とは巨大な重力源などが背景で「空間状態が不安定な異空間」を指して使われる用語であり、
　　多くのケースは並行時空同様、天体の重力圏内に形成されるが、
　　不安定化した空間が惑星や恒星の重力圏を越えて広がる場合には、星雲規模のスケールを持つことがあり、
　　こうした大規模な超宙域は超宙域群、または特殊宙域と呼ばれることもある。

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	▲惑星アークの“魔界”アーク超宙域	▲ゾアネスト超宙域群の外観

　　空間が不安定化している超宙域では、通常時空の物理法則も曖昧であるため、存在場が刺激を受けやすく、
　　ミュータントなどの突然変異や発生が起こりやすいと考えられている。
　　そのため超宙域を発祥としたザイオノイドやゾアクロイドが誕生しやすい背景の１つとなっており、
　　同時にこうした超宙域における生命秩序が混沌とした“魔界”となりやすい背景にもなっている。
　　またタキオンチューブなどの人為的な亜空間も性質では超宙域に準じるのであるが、
　　こうした人工の亜空間を使う宇宙船などは大抵空間シールドで保護されるため、リスクを抑制可能である。

　　１方、高度に進化した監視者やザイオノイドが、自らの波動能力を効率的に活用するために、
　　人工的に超宙域を作り出し、活用しているケースもある。
　　存在場に刺激を与えやすい超宙域は、活用次第で精神エネルギーのコントロールなどに都合が良いこともあるのだ。
　　もちろんその特性を十分に理解し使える種族でなければ、こうしたアイデアはリスクに豹変するのだが。
　　また危険性の高いゾアクロイドを監視するために、こうした管理型超宙域を併設することもある。

　◆異位相通常時空

　　ＧＤＷ世界観において、普通並行時空と呼ぶ場合は、天体重力圏内に作られる異世界を指すが、
　　これとは別に、通常時空の外側にある超時空内に「別の通常時空」が形成されることもある。
　　現実世界における宇宙モデルでの「無の世界に浮かぶ宇宙と子宇宙・孫宇宙」のイメージと似たような形で、
　　GDW世界観のルールを適用する通常時空以外の「宇宙単位の異世界」も想定しているのだ。
　　これが異位相通常時空であり、超時空にはこうした「別宇宙」が複数あると考えられている。

　　異位相通常時空は天体重力圏内に作られる並行時空と似ているが、根本的に異なる世界であり、
　　“別宇宙の住人”にとっては、その世界がGDW世界観における通常時空と同じ意味合いを持って捉えられている。
　　こうした異位相通常時空は、GDW世界観における通常時空と同様に、銀河社会を持っていることもあれば、
　　持っていない（異種族は棲むが汎銀河的な文明秩序がない）ケースもあるとされている。

　

【Meking Memo／設定補記】
　2002年頃から2010年代にかけて設定構築したＳＦ概念を再編整理したもの。
　SFやファンタジーでネタにされる、異次元世界や異世界の概念をGDW式に解釈したものであるが、
　「天体重力圏内に並行時空が形成される」のが１つの独自性になっている。
　これは既存の異世界創作の大多数が「惑星スケールの範囲内」に留まっていることと、
　異なる惑星重力圏に別の異世界を作れる設定にした方が「自由度が利き多様性が広がる」ためである。
　銀河社会の住人なら「能動的に並行時空に干渉できる」アイデアも初期からあった。

　超宙域の概念は、魔界のような「単なる異世界とは異なる不穏な世界」を解釈するための概念であり、
　その後空間テクノロジーによって類似した現象を作り出せるというアイデアに発展した。
　魔物が誕生する背景を「空間の不安定化」と解釈したのはGDW構築初期であるが、
　それを「意識的に利用できる」設定が発展したのはGDW開設以降のことである。
　これは霊界や天界のような「魔界以外の異質な異世界」を解釈するためのアイデアでもあった。
　「スピリチュアルの空想科学化」もGDWの１つのテーマだったからだ。

　１方異位相通常時空の概念は2015年に新しく作ったもので、GDW世界観におけるマルチバースの解釈である。
　「天体重力圏内に並行時空が形成される」GDW世界観では基本的に、
　「宇宙自体を量産する」マルチバースの概念は必ずしも「必要ないアイデア」なのだが、
　GDW世界観の独自性を確保するため「２次創作を分離する」選択をすることで、それまで世界観に組み込んでいた、
　ウルトラ２次創作の諸設定も「独立させるべき」と考えた結果、このアイデアが誕生した経緯がある。

　逆説的に言えば「宇宙スケールを持った版権世界観」の２次創作でない限り、このアイデアは必要ないのだ（笑）
　半径１億光年に及ぶ宙域の広がりに1,000個を超す銀河があり、惑星サイズの異世界を無数に作れるのに加え、
　“全宇宙の危機”のようなインフレーションしたハイライトを想定していないGDW世界観では、
　「わざわざ宇宙を量産する必要はない」ということなのである。
　恐らく今後も、異位相通常時空を設定しなければならないような要請はほとんどないだろう（笑）
　（他の１次創作作家とのコラボレーションで限定的に導入する可能性がある程度だとG-maは認識している^^;）

　

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