ＧＤＷ波動能力概論

ＧＤＷ-ＣＨＡＲＡＣＴＥＲＳ
（キャラクター設定集）

◇

					当カテゴリ

◇

★波動能力概論　統合ナンバー：CX-Z03

　
　ＧＤＷ世界観には様々な種族が存在するが、それらには一定の法則が存在している。
　例えばＧＤＷ世界観における生命は、様々な固有の波動能力を発揮する特性を持っている。

　波動能力（波動制御能力）とは、通常時空の物理現象を超越する効果を持つエネルギー制御能力を指し、
　消費者以下の文明水準では“超能力”や“異能”などの俗称で説明されるか、迷信扱いされるものであるが、
　ＧＤＷ世界観では、生命現象を通常時空と超時空に存在場を潜在させると解釈するため、
　こうした波動能力の諸現象を説明可能であり、また銀河社会において能動的に発展させることが出来る。

　またこの波動能力を含む生命現象のエネルギー放出を数値的に表したものが波動出力である。

　◆３大波動能力

　　波動能力には、大きく分けて３種類のカテゴリが存在し、１部の例外を除いてこのカテゴリで説明できる。

　　第１の波動能力が念話能力である。
　　意識の波動を空間に放射し、伝えたい“相手”にその意識や意思を伝え、理解させる能力を指す。
　　通信機が持っているような機能を、生命現象の“精神面”だけで代用するとも言えるだろう。
　　俗に言うテレパシーに相当する能力であり、多くの場合は光速で情報を伝播することが可能とされているが、
　　基準光速の壁を超えていると思える場合もあり、その場合はタキオン波に干渉していると言える。

　　第２の波動能力が念動能力である。
　　意識の波動を物質に放射し、その物質の状態（座標や形状）を意識的に変化させる能力を指す。
　　精神的な効果によって、物理現象をコントロールする作用があると言えるだろう。
　　俗に言うテレキネシスやサイコキネシスに相当する能力であるが、発火能力や流体制御にも応用が出来る。
　　広義の重力制御であり、手を使わずに自然現象に干渉するものである。

　　第３の波動能力が念送能力である。
　　意識の波動を空間に放射する点は念話能力と同じであるが、こちらは情報の伝達だけではなく、
　　空間を超えて「移動させたい物体を転送させる」能力の効果を意味する。
　　能力の応用によっては周囲の物体だけではなく、自分自身を別の座標に“念送”することも可能であり、
　　俗に言うテレポートに相当する能力や、魔術系技法による召喚術とも互換する。
　　空間を飛び越えるため、タキオン波に干渉していることは明らかであると言えよう。

　　この３カテゴリは単純に性質が異なるだけでなく、能力獲得の難易度も表している。
　　イメージや情報を伝える念話能力が、３カテゴリの中で「最も簡単」であり、
　　物体を“瞬間移動”させる念送能力が、３カテゴリの中で「最も難しい」と一般的に考えられている。
　　理由は簡単であり、念送能力がこの３カテゴリの中で、「最も大きなエネルギーを消費する」からである。
　　そのため波動能力を鍛え上げることが前提であり、鍛え上げてもなお簡単ではないとされている。

　　固有能力リストはこちら。

　◆波動制御術式

　　銀河社会においては、波動能力を訓練によって高度に洗練させるノウハウが複数存在しており、
　　これらのノウハウを総称して、波動制御術式と呼んでいる。
　　またこの術式は俗に言う魔術や法術などの古典的な術式とも互換し、またこれを内包する概念である。

　　波動能力（波動制御能力）を、生まれつき洗練させた状態で持っているケースは極めて珍しい。
　　生産者段階の多くのクリーチャー（動物類）が波動能力を発揮せずとも生きていけるように、
　　こうした能力は超時空に存在場を潜在させる生命現象においても“潜在能力”のカテゴリに相当するためだ。
　　特別な（特殊な）環境がない限り、波動能力を高度に鍛える要請は普通、高くならないのである。

　　銀河社会に進出する文明種族は、この潜在能力を独自の術式で鍛え上げることにより、
　　苛酷な宇宙における生存性を高めると同時に、文明システムを複雑に洗練させることが期待できる。
　　また生命現象の潜在能力領域を開拓することは、銀河社会を支えるテクノロジーである、
　　超時空テクノロジーの開拓領域とオーバーラップし、相互作用させることが可能なのである。
　　（生命現象が超時空にまたがる以上、両ジャンルがオーバーラップすることは必然的に想定可能だ）

　　例えば念話能力は、銀河社会におけるタキオン通信（超光速通信）と互換する要素を持つし、
　　念動能力は重力制御や気象制御、念送能力は超光速などの空間ジャンプ技術と互換しているのである。
　　超時空テクノロジーの中でも“ポピュラー”な分野である、空間テクノロジーやタキオンテクノロジーは、
　　これら波動能力の制御術式と大きな相関関係を持っていると言えるだろう。

　　またこれらの派生技術である超因子テクノロジーや超物質テクノロジーも、
　　波動能力を洗練させる形で会得する“物質化能力”などを、より高次化させる過程でオーバーラップする。
　　更にこうした相関関係のため、波動制御術式を支える波動制御デバイスなども、
　　超時空テクノロジーのノウハウで開発し発展させることが、論理的に可能なのである。

　　固有能力リストはこちら。

　　参考：ＧＤＷ異能設定取扱説明書
　　参考：ＧＤＷ術式概論
　　参考：超時空効果関連現象・アイテム・術式用語集

　

【Meking Memo／設定補記】
　2002年頃に初めてイメージした概念であるが、原形は1990年代から存在する。
　ＳＦやファンタジーでしばしば登場する特殊能力や異能の類を、“ＧＤＷ様式”で解釈・統合したものだ。
　現実には人間が持っていない（ように見える）特殊能力を「空間を超えた効果を持つ」と解釈し、
　ＧＤＷ世界観の銀河社会においては、それが「特殊なものではない」と解釈することで、
　こうした様々な能力を「日常的に活用する」ことが可能になっており、
　そうしたアイデアによって、銀河社会がより奥深く、多様に拡大することを狙っている。

　種族間共生が「当たり前」である銀河社会において、人間社会にあるような露骨な差別意識は忌避される。
　ファンタジーでは異能者や異種族を悪役固定したり迫害対象にすることが珍しくないが、
　それも「悪い意味での人間原理」であり、人間が依然多様性に適応し切れていないジレンマに見える。
　創作ものは最初から戦闘フラグを立てがちで、“アクション前提”でこうした設定を作るところもあろう。
　ＧＤＷ世界観はそうした「争いごとを想像しがちな世界観」から開放された世界であり、
　完全なユートピアではないが、無益な衝突を避けるために、差別的な発想の抑制が常識である必要があるのだ。

　そのためにＧ-ｍａが考えたアイデアの１つが、「ＥＳＰ系能力の標準化」であった。
　空想創作もので定番のガジェットである特殊能力や異能を、よくある「敵と戦うための特別な能力」ではなく、
　「誰もが潜在的に保有し、社会において有効利用可能」なシステムを想定したのである。
　１昔前の超能力ブームやオカルト終末論などでの「超能力が標準化されたユートピア」にも似ているが、
　違うのは「異種族との共生の延長上の概念」として設定しているところだと思う。
　そしてこうした特殊（？）能力自体を“文化”として洗練させる風景を作りたいのである。

　

≪固有能力リスト≫（術式に関する設定はこちら）
能力関連用語	統合ナンバー	設定概要	備考

空間浄化能力		属性制御能力の１例。　ホワイト属性に干渉し空間を浄化する効果をもたらす。　制御を間違えると“消去”してしまうリスクを秘めている。
マインド・ヒーリング		空間浄化能力の派生スキル。　ダメージを受けた存在場の回復を触発するため、　「魂を癒やす能力」として重宝される。　訓練で習得が可能だが、天性の能力者は少ない。
外力制御（術）		固有能力というよりは術式に近い。　“出力の壁”に干渉するカウンター的なノウハウであり、　「壁を超える能力」を引き出す効果がある。	パワーインフレ規制の逃げ道（爆）
属性制御能力（※総称）		波動属性を制御する能力の総称。　念動能力や魔術・法術などと密接に関係する他、　銀河社会の日常アイテムもしばしばこれを活用する。	魔術などとも連動させている。
超物質外装（※総称）		物質化能力の１例。　文字通り超物質の外殻を念動能力などで形成し、　身を守るためなどに使うノウハウである。　広義の術式でもあるが、能力水準が高いことが必須条件。	変身能力などから連想。
ウィンジェル（波動翼）		物質化能力の１例。　超物質外装に分類され、エネルギーの翼を形成。　飛翔能力の他、身を守るために使うことも多い。	天使の翼などのＧＤＷ解釈の１つ。
グラウディン（神霊雲）		物質化能力の１例。　広義の超物質外装に分類され、ガスの塊のように振舞う。　飛翔能力の他、身を守るために使うことも多い。	神仏の雲などのＧＤＷ解釈の１つ。
ディゾレイム（闇炎）		属性制御能力の１例。　ブラック属性に干渉しあらゆる物質の元素を破壊する。　紫色の炎が上がるような効果から“闇炎”とも呼ばれる。
特殊属性能力（※総称）		属性制御能力の１例。　９大基本属性とは別の効果を持つ能力の１種であり、　特殊属性専用の存在場層を持つと考えられている。　有効圏内では支配的な影響を及ぼす。
念送能力（※総称）		３大波動能力の１つで空間を超える移動が可能。　超光速技術や召喚術と互換し、最もマスターが難しい。	ＧＤＷ世界観におけるテレポート能力。　召喚術などとも連動させている。
念動能力（※総称）		３大波動能力の１つで重力の制約を超えることが可能。　重力制御技術と互換し、火や水の制御も可能になる。	ＧＤＷ世界観におけるテレキネシス能力。　魔術などとも連動させている。
念話能力（※総称）		３大波動能力の１つで空間を超える情報交換が可能。　タキオン通信と互換し、銀河社会でマニュアル化される。　ギャラクトピア・ベーシックとも大きく関わる。	ＧＤＷ世界観におけるテレパシー能力。
波動出力（※総称）		波動能力のスケールを評価する指標の１つ。　“Gex”という単位を持ち、数値が１増えると10倍になる。	スカウターなどから連想。　（ただし“戦闘力”は意味しない）
出力の壁（※総称）		波動出力の“限界”を示唆する現象の総称。　この限界を超えるには外力制御術などが必要となる。	パワーインフレ規制のアイデア（笑）
光の魔力		ホワイト属性と共鳴するが“魔力”の分野に含まれる。　高い知性を秘めるゾアクロイドなどがよく使う。	神魔の壁を超えるアイデアの１つ。
物質化能力（※総称）		エーテルエネルギーの制御で物質を生成する能力。　エネルギーを収束するため広義の念動能力に含まれる。　超物質を生み出すことも出来るが難易度は高い。	ＧＤＷ世界観におけるアポーツ能力。
闇の霊力		ブラック属性と共鳴するが“霊力”の分野に含まれる。　魔性を秘めた監視者の特殊個体などがよく使う。	神魔の壁を超えるアイデアの１つ。

○