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★Ｐｒｏｊｅｃｔ Ａｐｏｃａｌｙｐｓｅ 黙示計画 統合ナンバー：EC-X20501（CM2130714A） |
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臨時合同庁舎１号館。
その１３階にある小会議室で、複雑な顔をして座っている男が７人。
１人目は、３日ほど前政府発表に同席し、世間を仰天させる“爆弾発言”をぶちかました男・東郷一義。
外務次官の肩書きを持ち、本来なら外交の要石として世界中を飛び回っているはずであるが、
ここ数日は日本から外に出ておらず、非常事態の対処に当たっている。
２人目は、その東郷と「部屋の持ち主」について、堂々たる激論を交わした男・樋口大二郎。
東郷の住む“世界”とは異なる世界の住人（推測だが）であり、その世界の軍事を任される組織の１つ、
“防衛隊”の幕僚長として、国防の重要な責務を負っている。
３人目は、樋口の住む“異世界”のもう１つの重要な軍事組織、Ｇフォースの司令官である麻生孝昭。
元々陸上防衛隊の将官であり、樋口の先輩に当たる――もっとも樋口は航空防衛隊出身だが。
後輩の樋口とは文字通り“２人３脚”で、国防の要を担っている。
４人目は、東郷と“同じ世界”の軍事組織――自衛隊の幕僚長の地位にある坂元敏郎。
自衛隊の“制服組”の中ではトップに立つ人物であり、寡黙な戦略家である。
“異世界出身”の樋口と麻生と共に、今回の非常事態において、軍事面の「トップ３」を担っている。
５人目は、東郷や樋口らとはまた“異なる世界”から来たことが推測される男・本郷猛。
２日前に渋谷でテロを起こした謎の組織“ショッカー連合”と対峙する組織のリーダー格であり、
組織では昆虫のようなヘルメットをかぶった戦士“仮面ライダー１号”の異名で知られているらしい。
昨日の“東京怪獣事件”でも、首謀者と思われる怪人、ダークシザースの撃破に関わっている。
――と、ここまでは２日前にこの場に座ったのとほぼ同じ（今回権藤２佐はいない）面々なのであるが。
今回は更に見慣れない顔が２つ……アジア風の顔立ちを持つ、３０〜４０代ほどの男性が２名いる。
実はこの２人こそ、昨日東京で起きた“怪獣テロ事件”の際に突如出現し、
東京滅亡回避に貢献した謎の巨人“ウルトラマン”の、人間としての姿なのであった。
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ＰＲＯＪＥＣＴ ＡＰＯＣＡＬＹＰＳＥ
プロジェクト・アポカリプス 黙示計画
★ 第４章 潜伏する破壊者 ★
2013年7月14日―日本・関東其の５
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「まずは自己紹介から……私はマーク、Ｕ７８銀河警備隊の隊員を務めております」
「私はセイヴン、同じくＵ７８警備隊に所属しております」
人間の姿を取った“ウルトラマン”が、５人の前で自身の名を名乗った。
マークと名乗った男は、セイヴンと名乗った男よりもやや中肉で、セイヴンの方がやや細い印象がある。
参考までに記しておくと、お台場でブリザード怪獣アクアギラスと対峙したのがマーク、
多摩丘陵で雷電怪獣ウォーロックと対峙したのがセイヴンである。
セイヴンは昨日の事件直後、ウォーロック迎撃に関わった陸上防衛隊の将校、
富谷宗佑３佐を介して立川駐屯地を訪れ、樋口や坂元と１度“緊急面会”しているため面識があるが、
マークの方はアクアギラス迎撃で疲労困憊し、人の姿で現れたのは今日が初めてだ。
「要するに――“宇宙人”だと？」
複雑な表情を崩さないままに、東郷が最初の発言をする。
ここ数日、常識を圧倒する事件が立て続けに起きて、正直かなり気疲れしていた東郷だが、
そこはヤリ手の外務官僚と言うべきか、切り返しは早いようだ。
……宇宙人を名乗る人物を、いきなり信用するわけにはいかないとも言えるが、
昨日見た“巨人”たちが、自分たちを「人間である」などと主張するのもそれ以上に荒唐無稽なものだろう。
「まぁ、そういうことになりますね……地球外の知的生命体と会うのは初めてですか？」
「私はね……そちらの方はどうやら、過去にも会った経験があるようですが」
そう言って、東郷はちらりと樋口や麻生を見やる。
「そうですね……防衛隊は１９６０年代や１９９０年代に、エイリアンとの遭遇経験があります」
「そう言えば、Ｇフォースが誕生してからはないな……宇宙怪獣というケースはあったが」
「しかし、あなたたちの言う“宇宙人”を全く知らない者がいる――そういうことですね？」
セイヴンの言葉に、樋口だけでなく、東郷や麻生、本郷も目を見合わせる。
何故ならマークたちがまるで「この世界に起きたこと」を知っているかのような口ぶりだったからだ。
その思いを最初に口にしたのは麻生だった。
「もしや――知っているのですか？ この世界で今、何が起きているのか」
考えてみれば地球外生命体とのファーストコンタクト、ないしセカンドコンタクトに相当する事態であるが、
回りくどい言い回しなど、この場で必要なかったのも確かである。
何故なら相手の言動もまた、余計な外交辞令を最初から端折った“実務的な”ものだったからだ。
「残念ながら――我々もまだ、確証には至っていないのです……いや、それを確認するために来たと言うべきですね」
「この星のように、宇宙には“惑星外生命体”との接触経験が皆無に等しい星が幾つもあります。
そういう星では通常、余計なパニックを避けるために、素性を偽るのが我々の慣例なのですが……」
「そういう段階を踏んでいられるほど、悠長な事態ではない可能性がある――わけですか？」
東郷の先を読むような指摘に、マークたちはこくり、と頷いた。
「鋭い方だ……そうですね、結論から言うならまさにその通りです。 現在の推測が正しいのなら、猶予は少ない」
「この事態を早期に収拾するために、すでに複数の組織が協調して動き始めています。
……ですが、我々が到着するより先に事件が起きてしまった……予想よりもかなり早い展開です」
「そう言えば、ショッカー連合の連中も、やけに俺たちを挑発していたな。
……あ、いや、ここに来る前の話なんですがね……思えばあの時から何か、自分を誘うようだった」
呟くように言った本郷に、樋口が言葉を返す。
「あの怪人たちは、こういう事態を前もって予想して動いていたと？」
「まぁ……推測の１つに過ぎませんが、そう考えれば符合する点もあるということです。
とりわけ気になるのは、あの合体ロボットだ……ショッカー連合があんな兵器を持ってたとは考えにくい」
「合体ロボット兵器と言えば、ＧフォースもかつてＭＯＧＥＲＡを開発したが、あそこまで自在ではなかったな」
本郷のつぶやきに触発されたように、麻生も記憶を探るように言葉を続けた。
その言葉に再び、セイヴンとマークが解説を挟む。
「あれはゴーディスの違法強化機動兵器“ジェネラルジョー”ですよ……知らなくて当然です」
「ゴーディスというのは、簡単に言えば“宇宙マフィア”とも呼ぶべき組織でしてね」
「つまり……裏市場で弾道ミサイルが売買されているような話というわけですか……」
「ってことはショッカー連合は、その宇宙マフィアとやらとつながっていた可能性があるわけか。
……まぁあり得るか……ショッカー大首領自体、地球外の魔獣だった、なんて言われてることだしな」
腕を組んで思いを巡らす本郷の横で、今度は坂元幕僚長がおもむろに身を乗り出す。
「だとしても、そんな連中が何故地球を？……復讐ってわけでもないのに、地球がそんなに魅力的なのですか？」
「確かにそうですな……征服するに足るだけのメリットがそんなにあるとも考えにくい……まぁ、
地球のような“命あふれる惑星”が宇宙的に稀少ならまだしも……」
「怪獣と１対１で戦えるような宇宙人がいることが証明されてしまったわけですしねぇ」
そう言って苦笑する東郷……別に皮肉ではない。
樋口が言うように、もし宇宙の中で地球が「稀有な奇跡の惑星」であるのだとしたら、
マークたち“ウルトラマン”のような、強大な宇宙人が存在する可能性も限りなくゼロに近いはずである。
しかし今、その「地球が奇跡の惑星ならあり得そうにない宇宙人」が目の前で議論に参加し、
しかも宇宙マフィアなる“死の商人”まで存在することさえ示唆されているのだ。
――もしも逆に宇宙の中で、地球のような惑星が「それほど珍しくはない」のだとしたら？
「地球が狙われる意味」が不透明になってくるのは、論理上の必然であったのだ。
「ともかく……今何が起きているのか、それを確認するために我々も来たのです」
「すぐに他の同志も合流するでしょう……なので厚かましいこととは思いますが、ご協力頂ければ幸いです」
「他の同志……というと、まだあなたたち以外に、宇宙からの使者がおられると？」
東郷の言葉に、マークとセイヴンは再び頷く。
「我々は怪獣危機という事態を察知して、先行してこの星にやってきましたが、
実は本来こうした時空を超えた異変の処置について、最も相応しい者たちが別にいるのです」
「恐らくその者たちも、既にこの星に降り立っていると思われます。
立川駐屯地の方たちには、先行してこの件の１部を話しているのですが、やはりこちらでも話すべきですね」
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さて同じ頃、東京西部に位置するベッドタウン――金芽台。
遊具が点在するコンパクトな芝生公園の１角で、金髪の少年が黒髪の少女に話しかけている。
ディアスと加奈だ――今日は日曜日、朝からセミの声がやかましい。
「よ、元気？」
「んーまぁね……昨日は大変だったねぇ」
「全くだよなぁ、俺もまだ夢見てた気分だよ……怪獣とか銀色の巨人とか」
「刑事さんにも色々話しかけられたしねー」
加奈はいつもの“セーラー服”ではなく、Ｔシャツにジーンズパンツというボーイッシュないでたちだ。
３本の触覚みたいな前髪はそのままに、後ろ髪を束ねて三つ編みにしている。
他方、ディアスはごく普通のシャツにデニム……中学生ということを考えると地味ですらある。
もっとも、ディアスの場合、ブロンドの髪自体が十分個性を放っているわけだが。
肩にはビニール製の大きなスポーツ用バッグを提げている。
「カズヤがいなくなった時は、とんでもないと思ったよなー」
「ん……あたしも誘った身としては、ちょっと責任感じてるよ、それ……さっちゃんに叱られそう」
「あー、彼女って世話焼きだからなー、オカンみたいな顔して怒りそう」
「あんたの口からオカンって聞くと何だか新鮮だわぁｗ」
苦笑する加奈……因みに“さっちゃん”というのはクラスの友人の名前だ。
……彼女もそのうち登場するので説明は省略する（汗）
２人とも、昨日は“最前線”で非常事態に遭遇しており、文字通り命の危機にさらされている。
銀色の巨人――マークが２人を庇っていなければ、間違いなく今頃はこの世に生きてはいなかったはずだ。
そんな経験をしたわけだから、恐怖の後遺症――ＰＴＳＤなどを患っても不思議はなかったが、
余りにも常識を超えた突拍子もない経験のためか、恐怖でトラウマを抱える余地すらなかったのである。
むしろ、“特撮映画のような事態”に、加奈もディアスも高揚感に近いものを覚えた感もある。
あるいはその高揚感と生き延びられた幸運が、ショックを相殺していたのかも知れない。
「コレから部活？」
「あぁ、昨日休んでるからな、先輩にシゴかれてくるよ」
「頑張って鍛えてもらってきなさいよ、恋する乙女を守らなきゃいけないんだからｗ」
……どうやら、彼の想いはまだ届いていないようだ、残念。
苦笑しつつ、軽い溜息を吐くディアス。
「ははは……はぁ――あ、そうそう、加奈ちゃん知ってるか？」
「ん、何が？」
「昨夜の流星群だよ、今朝のニュース見てなかったのか？」
そうなのだ。
ディアスが言うとおり、実は昨晩、日本周辺で明るい流星群が目撃された。
毎年ほぼ定期的にやってくる流星群ではなく、小さな隕石が大気圏に突入し、砕けて光ったと報道されている。
東京都心を大混乱に陥れた“怪獣事件”の夜であったため、１時的にパニックに近い騒ぎになったのだが、
都心から３０ｋｍは離れた金芽台では、ニュースを見なければ気付かない話でもあった。
ディアスも加奈も中学生……夜更かししてＴＶを見られるほど、自由気ままな歳でもない。
「ニュースねぇ、昨日の怪獣騒ぎしか見てないなぁ……それで、その流星群がどうかしたわけ？」
「何個か燃え尽きないで、海や山に落ちたって言ってたぜ……おっかないよなぁ」
「マジ？ それじゃ被害とかあったの？」
「んにゃ、そういうニュースは見てないね、まぁ大したことなかったんだろ、きっと」
にゃははは、と笑う金髪少年。
どこから見ても“白人”であるが、彼が英語を喋れないと誰が想像できるだろうか。
実は昨日の事情聴取でも、警官は最初英語でディアスに質問したが、本人は「？」の反応だった。
白人と言えど日本で幼少から１０年も暮らせば、こうなってしまうのである。
「それじゃ、行って来るよ」
「はいはいしっかり気張っておいで♪」
ディアスが公園を出て行くと、加奈は真っ青な空を仰ぎ見た――飛行機雲が１本、流れている。
「そう言えば……もうすぐ夏休みかぁ……」
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所変わって、千葉県・幕張にあるＧフォース科学部の情報センター。
ここの主任である北条梓の本来の仕事場だ……昨日は立川駐屯地にいたが。
部下を集めて、この数日間に収集した、怪人や怪獣の生体サンプルの分析結果を報告し合っている。
パソコンを数台並べたこの部屋は会議室ではないが、いつしかその代わりを担っていた。
「――渋谷の怪人のサンプルは、甲殻類や昆虫に酷似した特徴を持っているようです。
劣化が早いため詳しく調べることは困難ですが、人間離れした怪力の背景ではないかと思われます」
「自衛隊の斉藤１尉の話だと、怪人の１人は片手で自動車を軽々と持ち上げて投げたそうね」
「昆虫の筋力を単純に人間大に倍数強化できるなら、それが可能でも不思議はないですね。
ただ恐竜時代でもない今、人間大の昆虫怪人が酸欠状態にならないで活動できるのは正直、謎ですが……」
「まぁでも、怪獣だってこの大気条件であの巨体を維持できるわけだしねぇ……」
部下の報告に、北条は苦笑を交えて返す。
昆虫や甲殻類などの外骨格動物は、その体格からは想像が難しいほどのパワーを秘めている。
もしも彼らが人間と同じサイズだったなら、人類の天敵になっていたかも知れない。
しかしこれだけのパワーを効率的に動かすには、高濃度の酸素が必要だと考えられている。
恐竜時代の昆虫類が原生種の１０倍近くあったのも、主な原因はその大気成分にあるというのが定説だ。
その論理で行くと、人間大の昆虫が現代にいたら、すぐに酸欠状態に陥るはずなのだが……
「本郷氏の血液サンプルからは何か分かった？ 彼もあの怪人と縁があるようだけど」
「はい、こちらもＤＮＡ鑑定で、バッタ類の遺伝情報が発見されました……サンプルが血液しかないため、
具体的な肉体構造は推測の域を出ませんが、筋肉などに反映されている可能性はあります」
「精密検査する時間の余裕はなかったものね……」
小さく溜息を吐く北条……昨日まで戦災のような事態だったのだから無理もない。
ジェネラルジョーに蹂躙された東京都心部は、まだ瓦礫の撤去がぜんぜん追いついていない。
お台場から都心部を経て多摩丘陵に至るまで、被災地は波を持ちつつ全体的には帯状に分布しており、
この間で１０箇所以上の線路や幹線道が被害を受けて通行止めになっている。
北条は軍属の研究者なので、立川から幕張までは、Ｇフォースの輸送ヘリで移動することが出来たが、
一般市民は今もなお、混乱の中で必死に復旧に取り組んでいる最中なのだ。
更に一連の“戦災”によって、市民にも死傷者が1,000人単位で出ている。
怪獣たちは死亡していないためそれぞれ姿を消したが、ジェネラルジョーは事実上撃破されたため、
お台場や多摩丘陵、新宿駅前や都心部には、その残骸が今も転がっている。
１つ１つのパーツが数千トン以上ある上、異様に頑丈なので土建機械では手の施しようがないのだ。
これを撤去するためにどれだけの労力がいるのか、まだその答えは出ていなかった。
政府はこの災厄に、今なお事実上の“非常事態宣言”を発令中で、解除されていない。
怪獣と巨大ロボットが４体も――ウルトラマンを除く――暴れたのだから、震災と大差ないのだ。
そのため被災を免れた幹線道路も、防衛隊や自衛隊、警察車両の通行が優先されており、
市民が自由に移動するには支障があることに、不満や批判の声もあるという。
仕方がないことなのだが、市民とて自分たちの日常を、１時間でも早く取り戻したいのである。
「そう言えば、三枝さんの姿が見当たりませんね？」
「美稀なら合同庁舎に出かけたわよ……あの“来訪者”に聞きたいことがあるって」
「お台場で“ジュニア”と遭遇していたらしいですね、あの巨人は」
「そのようね……あのジュニアが生きていたのも、私達にとっては複雑な気分だわ」
「人類の脅威に絶対ならないと、確証はできませんからね……」
その時――１階の受付から、北条に通信が飛んだ。
『――すいません主任、来訪の方がいるのですが、どうしますか？』
「暇ではないけれど……無視するわけにも行かないわね、モニターに出して」
間もなく“会議室”のプロジェクタースクリーンに、受付の映像が送信された。
『北条君、久し振りだね』
『やぁご無沙汰、忙しいところごめん』
来訪者は３人……そのうち２人は、北条に面識のある人物であった。
「青木さんに宮坂先生、お久し振りです……それと、後ろの方はどなた？」
２人は元Ｇフォースのロボット技術者である青木一馬と、帝都大学生物学部の宮坂四郎名誉教授だった。
いずれも北条にとっては、恩人のような存在である。
青木はＧフォースの機動兵器、メカゴジラやＭＯＧＥＲＡの事実上の設計者であるし、
宮坂は怪獣の生態研究の第１人者として、Ｇフォース科学部の重要な情報源の１人であった。
１方、その後ろに立っている人物は初めて見る……ミステリアスな雰囲気を漂わせる、銀髪の青年である。
『僕らもそこで、たまたま会ったんだ……知り合いというわけじゃない』
『突然の来訪ですいません、今回の“事件”でご相談したいことがありまして』
「あの、取材の依頼でしたら……Ｇフォース司令部を通して頂けないでしょうか？」
『いえ、取材ではないのです……むしろご提供したい情報がありまして、お伺いしました。
この国の最先端科学を扱う重要機関とお聞きしましたので、是非にと。
えぇと……セイヴンという人物から、そのような話を伺っておりませんでしょうか？』
セイヴンという言葉を聞いて、北条の顔色が変わった。
もちろん今、合同庁舎で会見中の“赤いウルトラマン”のことである――今は“人間体”であるが。
そして北条は昨日、陸上防衛隊の富谷３佐と共に立川基地を訪れたセイヴンと“接近遭遇”している。
その際セイヴンは、こんなことを五条に伝えていたのだ。
――いずれ私の同志が、そちらの研究室にお伺いするかと思います。
セイヴンは“同志”の名を伝えていなかったが、人間ではないのだから当然、その情報は限られる。
つまりセイヴンの名前を出した時点で、この青年が“機密”に関わっている証明なのだ。
「……分かりました、そのお話をお伺いしましょう……えぇと、お名前は」
『これは申し遅れました……私、クロム・リグ・アイレスと申します』
銀髪の青年はそう言って、困惑している青木や宮坂、モニター越しの北条に向かって微笑んだ。
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「次元……融合？」
再び臨時合同庁舎１号館・１３階小会議室にて。
東郷たちは、マークらが発した聞き慣れない言葉に、戸惑いを隠せないでいた。
「まぁ、理解が難しいかも知れませんが……」
「並行時空――パラレルワールドの概念を、どこかで聞かれた覚えは？」
「……ＳＦ小説でなら、読んだ覚えがありますがね……」
「自分もそんなことろです……異次元世界とか」
東郷と坂元の言葉に、微笑を浮かべて大きく頷いてみせるマークとセイヴン。
「そう、まさにそれです」
「この宇宙には幾つかのパラレルワールドがあるのですよ……まぁ細かい話はともかくとして、
そうしたパラレルワールドが“混じり合ってしまう”現象を、我々は次元融合と呼んでいるのです」
「それって……この前東郷次官が言われた……」
樋口の言葉に触発されるように、皆の視線が東郷に注がれる。
６人の視線を集めた東郷は、思わず苦笑した。
「あれは……１つの推測として言ったつもりだったのですがねぇ……」
「ほう……驚きましたね、この可能性を真剣に考えられる方がおられましたか」
「異次元世界の存在を懐疑的に捉える世界では、この可能性を想定しないので、大混乱が起きるのですが、
そう言えば、初めてここに来た時、思いのほか混乱が拡大していなかったのはもしや……」
セイヴンの言葉に、今度は樋口と麻生が同時に頷く。
「東郷次官が政府発表に参じて、このことを告げたことも無縁ではないでしょうな」
「確かにあの発言以降、混乱の収束に拍車がかかりましたね、おかげで我々も色々と助かりました」
「そうでしょうね……東郷殿は世界を救ったのかも知れませんな」
「とんでもない、恐縮です……ただあれはあくまでも推測であって、原因は分かっていないのですよ」
再び大きく頷くマーク……ただし、今度は先ほどとは違い、非常に真剣な眼差しだ。
「宇宙的に見ても、次元融合は非常に珍しい現象なのです……空間の不安定化が原因の１つとされていますが、
まだ完全に解明された現象ではありません……しかし、だからこそ危険なのです」
「危険……ですか？」
マークの言葉に、会議室が不安の色に包まれる。
何しろ怪獣と戦えるような強大な宇宙人が、わざわざ地球に来て「危険な事態」と言っているのだ。
それが地震や台風、テロや戦争といった次元の“危機”でないことは、容易に想像できた。
「２つ以上の世界が混じり合ってしまいますので、大混乱は避けられません、それは既にお分かりでしょうが、
こうした混乱が長引くことで、“世界の復旧”が遅れ、不安定化が慢性化する恐れがあるのです」
「そうなると……どうなるのですか？」
麻生の質問に、マークたちは真剣な表情で言葉を続ける。
「連鎖的に空間の穴が生成されたり、最悪の場合、次元融合自体の拡大が起こり得ますね」
「場合によっては、それこそ太陽系を丸ごと飲み込む規模の不安定宙域が誕生する可能性もあり得ます。
そういう状況下で、この世界の文明社会が破綻せずにいられる可能性は、極めて低いと言わざるを得ません」
「宇宙的に見ても、こうした状態を放置しておくことは、社会秩序的に望ましくないのです」
まさに“時空を超えた”話に、東郷たちが目を丸くする……本郷もやや戸惑いがちだ。
「良く分からんが、何だか凄い状況だな……地球がブラックホールみたいになるわけか」
「近いとも言えますね……重力崩壊を起こすわけではないですが、空間の不安定化が慢性化すれば、
地球という惑星自体が原形を維持できなくなる可能性も考慮すべきかも知れません」
セイヴンの衝撃的な言葉に、今度は樋口たちから、小さなざわめきのような嘆息が漏れた。
「……とんでもないことではないですか、どうすれば良いのです？」
「まずは最初に次元融合が起きた原因を突き止め、今後予想される空間の不安定化を抑制することですね。
上手く行けば、空間自体の平衡性維持作用によって、融合した世界が解消されることが期待できます」
「融合した世界の……解消ですか？」
「世界が元通りに復元されるということです、宇宙空間の自然治癒能力と思って頂ければいいでしょう」
「ただそれが期待できる時間の猶予は限られているのですよ……だからあえてこうした場を持ったわけです」
「素性を隠して秘密裏に行動していては、間に合わなくなる恐れがあるということですね……」
そう言って、東郷は大きな溜息を吐いた。
“一難去ってまた一難”とは、まさにこのことである。
怪人テロを切り抜け、東京滅亡の危機を生き伸びたと思ったら、今度は地球滅亡の危機である。
しかも地球以外の宇宙空間や、他の異次元まで巻き込み兼ねないというのだから、これこそ只事ではない。
――俺もとんでもない行動を取っちまったもんだ……
東郷は「世界が混じったことを活かせるかも知れない」と思った先日の閃きを、少しだけ後悔した。
――と、その時。
コンコン、と会議室のドアが鳴った……誰かが来たらしい。
「Ｇフォース科学部の三枝氏が来られました」
ドアの向こうで女性の声がした……合同庁舎で勤務する防衛隊の連絡士官である。
既に聞いていた話なのか、樋口や麻生に表情の変化はない。
「宜しいです、入ってください」
樋口の言葉を受け、ドアを開けて入ってきたのは、まさに三枝だった。
周囲に一礼する三枝に向かって、麻生が立ち上がり、向き直って一同に紹介する。
「彼女はＧフォース科学部の所属で、特にゴジラの研究を専門としています。
昨日の怪獣テロ事件で、そのゴジラが現れたことについて、意見交換をしたいとのことでして」
「あぁ……確か、怪獣の１種ですよね、そう言えば昨日東京湾から出現した１体でしたっけ」
これは東郷だ……彼にとって怪獣は本来“現実”ではなかったが、もうかなり慣れてきたらしい。
「どうも初めまして、三枝と言います」
再度挨拶した三枝は、今回の新たな訪問者――マークとセイヴンに向き直った。
とりわけその視線は昨日、ゴジラと直接遭遇したマークに向けられている。
「“ジュニア”……いえ、ゴジラとの出会いについて、お話を伺えないでしょうか？」
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さてこちらは立川駐屯地。
“昨日の今日”ということもあり、まだ慌しい空気が残っている。
昨日はここが多摩丘陵に出現した怪獣、ウォーロック迎撃の前線基地として使われた。
敷地内には防衛隊の０２式ミサイル車がまだ半分ほど、野ざらしに近い状態で置かれている。
ただそのうち半数ほどは中破・大破しており、レッカー車やトレーラーを使ってここまで運ばれてきた。
ウォーロックの反撃を受けた結果である……実の所、隊員には死傷者も出ている。
そんなミサイル車の被害状態を眺めながら、小さく溜息を吐く男が１人。
昨日の迎撃作戦で前線隊長を務めた、陸上防衛隊の富谷宗佑３等陸佐である。
また彼こそ“赤いウルトラマン”セイヴンと初めて接近遭遇し、更に肉声で会話した男でもある。
別に自分の仕事をサボっているわけではない……今は昼休みなのだ。
普段は食堂で昼食を食べるのだが、今日はパンを片手に、駐車場の端っこに腰掛けている。
「――隣、宜しいですか？」
「えっ……あぁ確か、佐津間３佐殿、でしたっけ」
ふと、人の声と気配を感じた富谷が振り向くと、佐津間と尾形が立っていた。
尾形は富谷と目を合わせると敬礼をする……富谷は同じ防衛隊の上官に相当するからだ。
因みに尾形は昨日の作戦では、後方支援として基地内にいた。
「富谷３佐、昨日は大変でしたね……」
「まぁ、そういう任務だからなミサイル部隊は。 尾形だって、渋谷の時は大変だったろ」
先輩のねぎらいに、尾形は軽い苦笑の表情を浮かべる。
確かにこの青年もまた、渋谷事件に“参戦”した際には、怪人に拉致されかける経験を味わっている。
「でもまぁ、訓練が役に立ったことは何よりです」
「そいつは良いことだ……佐津間殿もご苦労様でした、尾形が随分と世話になりまして」
「とんでもない、自分は遠くから見ていることしか出来ませんでしたよ、むしろ斉藤の功績です」
富谷の言葉に佐津間は軽く首を振る。
佐津間の第１航空隊は確かに、斉藤のレンジャー部隊を渋谷まで運んだが、直接戦闘には参加していない。
スパレイダーに狙われた尾形のピンチを救ったのは、斉藤とその部下、そして本郷だった。
そして何よりも、一瞬の隙を逃さずに目の前の敵を迎撃した、尾形自身の功績と言える。
「自分は最小限の任務しかしていません」
「それは自分も同じことですよ……結局あの怪獣には翻弄されっ放しだった、無力なものです」
「仕方ないですよ３佐……あれは明らかに、今まで遭遇したことがないタイプの怪獣です」
「想定外を言い訳にしていたら国防の防人は務まらんぞ尾形……世界は広いからな」
「まぁそうですが……」
尾形をたしなめた富谷は、再び仰ぐように駐屯地を見渡す。
「世界が混じったなんて言われてもピンと来ないが……あんな事件がもし今後も起きるのなら、
この駐屯地の体勢も、再編されなきゃならんかも知れん」
「自分も同感です……足りないものが余りに多すぎる、間に合うかどうかも分かりませんが、何とか備えねば」
佐津間の言葉を受けて、富谷は今度はにやりと、思わせぶりな表情を返した。
「しかし……上手く行けば、人類が団結する良い機会になるかも知れませんな。
自国の覇権とか過去の因縁とかで時間を浪費していたら、滅びを見ないとも限らない非常事態ですから」
「柔軟ですね富谷殿は……やはり、怪獣を知る世界の人間は視野が違います」
「いやいや、佐津間殿もこの状況に十分対応できてるじゃないですか、頼りにしてますよ」
佐津間と富谷がそんな“世界を超えた”会話をしている頃。
銃器や弾薬の倉庫や輸送トラックが並ぶエリアで、斉藤がメーサーライフルの点検をしていた。
隣に尾形の部下である桂川３尉や、斉藤の部下である西村２尉もいる。
「――へっくしっ」
「あれ斉藤１尉、またくしゃみですか？ 今日は多いですね」
「俺も人気者だからな、ウワサされやすいってことだ……西村も見習えよ」
「いや、何を見習えば良いんですかｗ」
渋谷事件の際には、この異世界の銃器をじっくり知る余裕がなかった。
いざという時に完璧に使いこなせなければ、レンジャー部隊としての任務を果たすことが出来ない。
この数日に関しては、引き金を引く以外の知識は全く持ち合わせていなかったのだ。
「このコードがここにつながっているのか……改めて見ると精巧だな」
「元々はトラクターに積むような大型の兵器だったものを、ここまで小型化したのは本当に凄いです。
我々も時々、戦車砲を持っているような高揚感に包まれることがあります」
「でも桂川３尉、この前のブリーフィングだと、拳銃サイズのものもあるそうじゃないですか」
「あれは本当に試作レベルですよ……２〜３発でバッテリーが切れるし、威力も弱いので実戦向きじゃない」
「とはいえ、ビーム兵器ならではの可能性だよな……実弾だと中々こんな融通は利かない」
斉藤はそう言って、溜息とも感嘆とも取れる息を吐く。
――とその時、ふと斉藤は顔を上げて、周囲をキョロキョロと見回した。
一瞬何か動いて、音が聞こえた気がしたのだ。
何の音かは分からない……もしかしたら、耳鳴りのようなものだったのかも知れない。
「……斉藤１尉、どうかされましたか？」
「あ、いや……何でもない。 何か動いた気がしたんだが、気の所為かな、ネズミかも知れんね」
「怪人事件の後ですし、神経が張り詰めるのは仕方ないですね……」
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「……ではあなたも宇宙人だというのですか？」
こちらは幕張のＧフォース科学部。
先ほどの“視聴覚室”とは別の部屋で、北条は来訪者達との面会を行っていた。
北条の恩人とも言える宮坂や青木、そして新たな来訪者であるアイレス。
銀髪で年齢不詳の柔和な顔つきのこの青年は、自分をマークやセイヴンの同志と名乗ったのである。
またアイレスがこの部屋に入る直前……実は合同庁舎からも北条に連絡があった。
セイヴンが東郷や樋口に、自分たちとは別の“同志”について、情報を公開したためである。
「えぇまぁ、世俗的に言えばそういう表現になりますでしょうか」
「世俗的か……確かに、地球でなければ通用しない概念かも知れないな、“宇宙人”なんて言葉は」
「はぁ……まぁ海外に行って『外人ばかりだ』なんて言うのに近いといえば近いですかね」
宮坂の言葉に、青木が苦笑しながら相槌を返す。
アイレスは目を細めて、やや戸惑いがちな表情を浮かべながら言葉を続ける。
「ここの組織は、地球外生命体との遭遇経験があると、セイヴンから聞いているのですが……」
「宇宙怪獣との遭遇経験はありますけどね……」
「１９９０年代には確かにエイリアンとの遭遇事例があったようだ、私は軍人じゃないから遭遇していないが、
思い返せばＵＮＳＣの友人から何度か、そういう話を聞いたことがある。
それに１９９９年に東京を襲撃したオルガも、確か元々は怪獣ではなく地球外の知性体だった」
「あぁ、そう言えばＧフォースのアーカイブにもありますね、エイリアンの記録が。
アーカイブによれば、１９６０年代から１９７０年代には連続的にそういうケースがあったようです」
宮坂に続いて、北条が思い出したように言った。
Ｇフォースが組織されたのも、北条が科学部主任になったのも２１世紀に入ってからのことだが、
国連の怪獣問題担当部署である怪獣対策理事会、そしてその上位組織である、
ＵＮＳＣ――国連科学技術局――の怪獣・エイリアン遭遇記録を、Ｇフォースも受け継いでいるのだ。
（管理人注：本作では“平成ＶＳシリーズ”を２０００〜２０１０年代の出来事としています）
「……ということは、あなたも……その、怪獣と戦える能力が？」
「え？ ……あぁ、いいえ、残念ながら自分は、セイヴンのように巨大化して変身する能力はありません」
そんな北条の質問に、アイレスは苦笑するような素振りで返答し、更に言葉を続けた。
「宇宙人と言っても色々な種族がいますからね……宇宙というのは非常に広い世界ですので」
「あぁ、なるほど、言われれば確かにそうですよね……すいません、間の抜けた質問で」
「いいえ……彼らの振舞いを見れば、宇宙人にそういう能力があると思われるのも無理はありません」
「それで……先ほど言っておられた、提供したい情報というのは？」
宮坂の質問に、アイレスは初めて真剣な表情を浮かべた。
先ほどまでの柔和な、どこか不思議な雰囲気とは、まるで別人のような鋭い目つきをする。
「今回の“緊急事態”に際しては、現地人である皆さんの協力が是非とも必要不可欠なのですが、
そのためには我々が持っている情報をある程度、公開する必要があるということです。
しかしこれは本来、安易にするべきことではありません」
「なるほど、そういうことか……つまりそれは、“オーバーサイエンス”の情報なんですね？」
これは青木である……技術者のカンなのか、アイレスの言葉にすぐに合点が行ったようだ。
「仰るとおりです、十分に情報の重要性を認識し、管理できる組織でなければならないのです。
この情報を上手く使うことで、危機を脱することができる可能性がありますが、
万一悪用されれば逆に世界を滅ぼし兼ねないということです」
「なるほど……そのために、Ｇフォースを選んだということですか……」
北条の言葉に、アイレスは頷いた。
「過去に起きた重大事件において、この世界で最も高度な技術の１端を活用した実績を我々も確認しています。
悪用すれば世界の軍事バランスをひっくり返すような技術を、知る限りは相応に制御できている。
油断は出来ませんが、少なくとも組織内においては信用が出来ると判断しました」
確かにＧフォースは、メカゴジラに代表される高度な技術を保有している。
Ｇフォースが国連傘下の対怪獣特戦隊として、特別な権限を持っているためでもあるが、
悪用されれば核兵器に匹敵する脅威を、怪獣とは別に世界中にばらまくことになり得る技術である。
そうした技術を少なくともこれまでは何とか、危機的に流出する事態を回避してきた。
過去には情報が狙われ、スパイに潜入される事態もあったようだが、阻止は出来ているのだ。
“宇宙人の使者”アイレスは、それを見込んでここにやってきたのである。
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| （第１次立川事件其の１） |
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【Meking Memo／設定補記】
2010年頃に草稿を作成したエピソード。
当時はまだ旧ＯＷ企画であったが、ＰＡ期に入っても基本的なシナリオは変わっていない。
（現在のエピソードは旧ＯＷ『ファーストクライシス拡大編１章１話』を再編したものである）
“宇宙人”ウルトラマンたちの助言で“次元融合”が起きたことが初めて明らかになる。
（東郷はその可能性を既に想定していたが、前章の時点ではまだ仮説の１つでしかなかった）
更にＧＤＷ世界観のオリキャラにしてＰＡシリーズの最重要アドバイザーとなる、
ディガス大使がこの４章から本格的に参加する。
最初にアイレスがＧフォース関係者に接触するのも旧ＯＷと同じ展開である。
防衛隊側の関係者として登場する富谷宗佑も、このエピソードが初登場である。
厳密に言えばウォーロックが多摩丘陵に出現した際、これを迎え撃った部隊の隊長なのだが、
個人名が明らかになるのがこのエピソードなのである（自衛隊の坂元幕僚長と同様最初は無名だった^^;）
旧ＯＷ時点では、まだこのキャラのポジションが曖昧だったのも１因だろう。
富谷３佐の名前とポジションが確立したのは2017年のことだった。
そして名前が確立するということは、今後の活躍をG-maが期待しているということである（笑） |
