ＧＤＷエヴァノイド・フリージス＆シェリス特集（R-18）

ＧＤＷ-ＳＥＣＲＥＴ-ＲＯＯＭ
（R-18版キャラクター設定集）

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★エヴァノイド・フリージス特集（CS-ATT18501G03FS／シークレット版）　（エヴァノイド・シェリスの解説を含む）

【亜種概要設定】

　エヴァノイド・フリージスとは、基準年時代に惑星アーク（地球）で研究されたジェネティック個体群の１つである。
　同時代にアークの地下組織エグゼクターの傘下に属する生命工学研究部門アクシス・バイオ・センター（ＡＢＣ）が、
　アークのミュータント種族であるエヴァンスの因子を使って生み出した“強化人間”エヴァノイドの１系統であり、
　その中でもエヴァノイド・セラコート（セラリス）と並んで“非人道的な研究”として、後世の批判対象となっている。

　研究のベースになっているのは、アーク旧暦（西暦）2020年代に出現した“奇病”ゾアクロアの因子である。
　ゾアクロア自体は、生物の体組織を骨に準じる硬質な組成に変化させる、アーク大変動時代のミュータント系疾患であり、
　軽症の場合は皮膚が頑丈になる程度で済むが、重症の場合は全身が石像のように変異してしまう。
　といってもメタロイドのような無機質結晶化ではなく、骨や歯の組成に近くなるだけだが、それでも様々な不具合を伴った。
　そしてこの変異性因子を強化人間の研究触媒として、ＡＢＣが作り出したのが体組織硬化剤シェリージスであり、
　生命力を強化したエヴァノイドの亜種エヴァノイド・ネオスに投与して生み出したのがフリージス体であった。

　実験はエグゼクターの本拠地に当たる、北米のネヴァダ要塞の地下深部にあるＡＢＣ施設で行われたという。
　ＡＢＣはエヴァノイド研究専用の設備を持っていたようであり、同2070年に“地球革命事変”でエグゼクターが解体された後、
　その１部が暴露されている（ただし全てではなく、証拠隠滅・改竄された記録や設備も少なくなかったようだ）
　実はエヴァノイド・セラコートの実験も、同じ場所で行われたことが分かっている。
　フリージス実験は主に2025年に行われており、その後設備を改修し、2034年からセラコート実験が行われたようだ。

　硬化剤シェリージスを投与されたエヴァノイド・ネオス実験体は、皮膚から徐々に象牙質に硬化するという変化を起こす。
　この際には皮膚が凍って裂けるような、鋭い痛みを覚えることが分かっている。
　そして変異が進むと全身の皮膚があたかも外骨格のように硬質化し、実験体の自由は奪われてしまうことになる。
　昆虫や甲殻類の外骨格のように関節があるわけではないために、ほぼ動けなくなるのだ。
　その硬度も骨のように強く、無理に動こうとすると脱臼や疲労骨折を引き起こすと言われているほどである。

　全身の体表硬化によって、胸腔を膨らませることも出来なくなるため、実験体は呼吸困難に陥るが、
　エヴァノイド・ネオスは「真空でも生存可能」な完結系生態を持っているので、基本的に死ぬことはないとされている。
　（酸素やエネルギーが得られない環境では仮死に近くなるが、完全死はないとされている）
　ただしこの特性のために、実験体はまさに「死ぬほどの苦しみ」を、死なないまま味わわされることになり、
　これこそがエヴァノイド・フリージス実験が、ＡＢＣの“人体実験”の中でも、ひときわ非人道的とされる根拠の１つである。

　そして更に硬化変異は進行し、全身の筋肉や内臓が順次硬化して行き、最終的には脳も硬化してしまうのだ。
　この時間はシェリージスのバージョンにもよるが、数時間から十数時間とされており、
　つまりこの間、実験体は身動きできない状態のまま、文字通り延々と苦しみ続ける残酷な状態を強制されるのである。
　肺の硬化と同時に呼吸が完全に停止し、心臓と脳の硬化によって生体機能はほぼ全面的に停止するのだが、
　それでも「死んでいるわけではなく」、なおも微弱な意識の発露が続くとＡＢＣの文献には記録されている。
　ただし脳が硬化した時点で十分な化学変化が起こせなくなるため、思考自体は停止するようだ。

　完全硬化したフリージス体のボディは、エヴァノイド特有のグラマーな雌性体形のまま“象牙質化”しており、
　（ただしエヴァノイド実験体は、元々は若年の雄性体＝男児だったケースが多いようである）
　物理的にはミイラなどに近い状態であるが、硬化前の体形がほぼ維持されている（厳密にはやや収縮しているようだ）
　もっとも眼球だけは半分ほどに萎縮しているため、眼窩に洞窟のような穴が空いた状態になっているのだが。
　もちろんこの時点で既に実験体の視力は奪われており、聴覚も嗅覚も失われている。
　ただ触覚だけはその硬質化した体表に残っていたようで、触れると意識の反応が確認された。

　そのような状態を強いられても「死んではいなかった」が、そのまま生き続ける境遇に耐えられる実験体は皆無であり、
　（幾ら生命力を強化された肉体でも、精神は幼い少年のものだったのである）
　全身の完全硬化から短いもので１ヶ月後、長くとも３ヶ月ほどの間に、意識は完全停止状態に陥った。
　ＡＢＣのエヴァノイド研究主任であったレオン・ハザリは、体組織を硬化することで、
　冬眠に近い状態で生命維持・機能保存し続ける強化人間を作るという意図が、一応はあったようだが、
　実験体の意識が完全に停止した状態で、実際にはサンプル保管庫の奥に、事実上放置されることになった。

　その後セラコート実験のためにサンプルは南米のアンデス基地に移送され、更に10年前後の時間が流れることになる。
　2041年、トリプル・インパクトとアンデス大震災の災禍で荒廃した南米の山岳地帯に、竜王の調査隊が訪れる。
　この山岳地帯のどこかに、廃棄されたＡＢＣの実験施設があることを知ったためであり、
　まさにこの施設こそ、ネヴァダ要塞で生きたまま象牙像化された、フリージス実験体を安置した施設だったのである。
　折しも発生したアンデス大震災の最大余震で、大規模な山崩れが発生し、
　廃棄されたアンデス基地は完全に崩壊することになったが、竜王は実験体の保護にかろうじて成功した。

　保護されたフリージス実験体は30体余りであり、その全員が意識を停止させていたが、
　アクエリアスに協力する、精神干渉に長けた異星ミュータントのザムノイドの協力などによって、
　実験体たちの深く埋没した意識を徐々に復興させることに成功する（それでも１～３年程度はかかったのだが）
　もちろん意識を取り戻しても、その肉体はそのままでは象牙質に硬化した彫像のままだったため、
　同じアンデス基地から入手した“解凍用血清”を用いて、竜王が独自に実験体の身体機能復元を試みた。
　この血清もまた、ゾアクロア因子をベースに開発したものだったようである。

　こうした復元措置によって、硬化状態のフリージス体が“２次変異”を起こしたのが、
　後にエヴァノイド・シェリスと呼ばれることになる、固有能力を持つエヴァノイド亜種個体群である。
　解凍用血清によって、フリージス体は硬化前の肉体機能を復元させることに成功したが、
　完全に元通りになったわけでもなく、皮膚の半分から３分の１程度や、体内器官の動きの少ない１部分は、
　硬質化した成分が部分的に残存した、硬い組織として維持されることになったのである。

　特に体表の半分から３分の１程度（個体によっては７割ほどに及ぶケースもあるようだ）を覆う、
　外骨格を連想する硬い組織のクラスターが大きな特徴であり、多少距離があれば銃弾を弾くほどに強靱である。
　（もちろんフリージス体のように全身を覆っていないので、隙間に撃たれたら重傷必至であるが）
　また肉体機能の大部分は復元されているが、萎縮した眼球だけは復元できなかったため、
　眼球摘出後、人工網膜をパッケージングした義眼を移植することで、シェリス体たちは視力を回復させている。
　このため視覚機能活性化中は、義眼の虹彩部分が淡く光るのも特徴になっている。

　エヴァノイド・シェリスは、ジェネティックとしてはそれほど特筆した能力を持っているわけではない。
　部分的に外骨格化した体表も、キメラノイドなどに比べたらそれほど役には立たない（防弾チョッキと基本差はないのだ）
　ただしその１方で、エヴァノイド・ネオス譲りのタフな生命力は、大きなアドバンテージでもある。
　フルマラソンに耐えられる程度のスタミナは持っているし、疲れの回復も常人とは比較にならないほど早いのだ。
　そしてエヴァンス因子を有するために、空間浄化能力の資質もあるのである。

　だが何より重要な特性は、「死ぬよりも過酷な苦痛」を強制された、彼らの恐るべき経験値にこそある。
　それはトラウマと表現するのも生やさしいほどの「想像を絶する苦痛」であるが、
　それを体験しながら生き延びたことで、結果的に誰よりも忍耐強く、包容力を秘めた存在にもなっているのである。

　

【Meking Memo／設定補記】
　2000年から2008年頃にかけて積み重なった、多数の設定を再編整理したもの。
　「女体化改造人間」であるエヴァノイドの中でも、ひときわ変態的な妄想のグループである（爆砕）
　メタロイドの設定に見るように、G-maは石化シチュエーションに代表される「固めネタ」にも関心があるが、
　そこから派生したアイデアの１つであり、硬化変異課程を無駄に掘り下げて（自爆）ＳＦ化しているのが特徴である。
　ただそれだけで終わるのは良心が許さないので、「復元課程」もペアで設定している。
　変態的な苦痛を強いた分だけ、報われる「第２の人生」を用意するのは、G-maのサイバーキッズ妄想の特徴である（汗）

　

【亜種個体リスト】

個　体　名

統合ナンバー

生態特性等

主な個性や特徴

備　考