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★Ｐｒｏｊｅｃｔ Ａｐｏｃａｌｙｐｓｅ 黙示計画 統合ナンバー：EC-X20501（CMS2130720F） |
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どれだけ――気を失っていたのだろう。
ふと――木更津茜は、軍用４駆車の後部座席で目を覚ました。
目を覚ました、と書いたがしかし――それが現実なのか、夢なのか、茜はよく分からなかった。
モノクロというかセピアというか、記録映像のような風景の中に軍用４駆車が佇んでいる。
「……何コレ」
ぼんやりと眺めていた茜だが、ふと我に返って、周囲で同じく失神している“仲間”を揺さぶった。
「愛ちゃん、飛音ちゃん、ちょっと起きてよ！」
ハンドルに覆い被さるように突っ伏していた習志野飛音が、茜の声でゆっくり頭をもたげた。
「うーん……何だ？」
続いて助手席の扉に寄りかかるように蹲っていた市ヶ谷愛が体を茜に捻じる。
「……ぁ、茜さん……ここは？」
――直後に２人は、モノトーンの風景に言葉を失った。
習志野が不審そうに目を細めて、見慣れない風景をキョロキョロ見回す。
「……何だこれは？」
「あのゲートは……消えたんですか？」
「……あたしも良く分かんないよ、目が覚めたらこうだったし」
「場所は……さっきのゲートの近くのようですね――」
市ヶ谷がそう言いかけた直後――大きな影が軍用４駆車を包み込んだ。
何事かと３人が空を見上げ――すぐに驚愕と困惑が混ざった、複雑な表情に変わる。
彼女らが“目撃”したのは――戦車の２倍ほどもある、見たこともない巨大な白亜の“機械獣”だった。
「あれ、何……？」
白亜の機械獣は、一見止まっているようだが、スローモーションのようにゆっくりと動いている。
しかし３人はその機械獣が、ゆっくりと自分たちの軍用４駆車に接近しているように感じた。
自らの置かれた状況を想像した――習志野の表情が軽く引きつる。
「これ……マズくないか？」
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ＰＲＯＪＥＣＴ ＡＰＯＣＡＬＹＰＳＥ
プロジェクト・アポカリプス 黙示計画
★ 第７章 無機物の生命体たち ★
2013年7月20日―日本・関東其の１０
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茜たちが意識を取り戻した頃――別の場所でも“少女たち”が覚醒していた。
“陸上自衛隊”の文字が書かれた輸送防護車――隊員輸送を目的とした装甲車だ――の中で、
数人の小さな人影が呆然と“外の世界”を眺めている。
モノトーンに塗り潰されたその風景は、音のない不気味な静寂に支配されていた。
「……どうなってるの、これ？」
「まるで記録映像の中にいるみたいね」
何が起きたのかよく分からない表情をする少女たちの中から、カメラを提げた少女が運転席に顔を出す。
「あ……福知山さん」
「ねぇ鯖江さん、あのジープ……習志野さんのじゃない？」
「……え？ あぁ……ホントだ、動かないって言ってたけど、無事だったみたいだね」
「でも動いてないですよね？ ――そう言えば“ゲート”はどこに消えたのかなぁ？」
余り広いとは言えない、薄暗い装甲車の車内で、少女たちがざわざわと不安げに言葉を交わす。
カメラを提げた少女――福知山凛子に声をかけられた鯖江静香はふと“妙なもの”の存在に気付いた。
「あれ――何だろう？」
「あれって？」
鯖江が指差す先――100ｍほど離れた路上に停まっている軍用４駆車の数ｍほど“上空”に、
見たこともない白と黒の“物体”が浮いているのが見えた。
戦車２台分ほどもあるその物体は、高速度カメラで撮影されているようにゆっくりと動いている。
鯖江たちからは角度の都合で全体像がハッキリしないが、物体の後方には細長いチューブが伸びている。
「何アレ……ゲートから光が出る前には……あんなの、確かいなかったわよね？」
「それだけじゃないよ……街の感じも、何だかおかしい」
「……そう？ さっきの新田小学校じゃな…… ――あれ？」
装甲車の小さな窓から、周囲の景色をキョロキョロと見回していた福知山も“変化”に気付いたらしい。
その視線は窓の後方に見えている、新田小学校の校舎に向いている。
「窓ガラス……割れてなかったっけ？」
「そうだよね……それに、校舎の壁に弾痕もないし」
どうやら彼女たちが“知っている”新田小学校には、軍事攻撃を受けたような“傷跡”があるらしい。
しかし輸送防護車の側面窓から後方に見えている校舎に、そんな傷跡は全くなかった。
「……いったいどういうこと？」
「もしかして、私たちが今見ているのって――」
鯖江がそう言いかけた直後――衝撃波のようなものがモノトーンの世界を駆け巡った。
細かく震える車内……そして間もなく――
「街の、色が……！！」
記録映像のような１色に包まれていた世界が、突然「元の色」を取り戻したのだった。
ちょうど“１時停止”していた映像を、再開させるように。
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そして彼女たちの100ｍほど先でも、突如――時間がリアルに動き出す。
モノトーンだった風景に色が戻ったことを、市ヶ谷や習志野は悟る――直後、茜の叫び声が響いた。
「危ない――逃げないと！！」
我に返った市ヶ谷と習志野が、咄嗟に軍用４駆車のドアを跳ね開けて外に飛び出したのと、
頭上に圧し掛かった謎の“白亜の機械獣”が、一気に接近の速度を上げるのが、ほぼ同時であった。
３人が振り向く間もなく――金属が強引に曲がる激しい音が響く。
「あぁっ――私のジープがっ！！？」
普段男勝りで勝気な習志野が、悲痛な声を漏らした。
彼女の目の前で“愛車”が機械獣に踏み潰され、見る影もないスクラップと化す。
粉々に砕けて飛び散る防弾ガラスやバンパーが降り注ぐが、習志野は立ち尽くしたまま動けない。
そんな習志野の哀愁を知ってか知らずか、軍用４駆車をアルミ缶のように踏み潰した白亜の機械獣は、
まるで新幹線のような猛スピードで走り去り、見る見るうちに姿が小さくなっていった。
アスファルトの路面に、畳２〜３枚分はあろうかという巨大な“足跡”をくっきりと踏みつけながら。
確かにこんな物体に踏まれれば、クルマ１台などひとたまりもないだろう。
そして呆気に取られる茜と市ヶ谷の頭上を、ジェットの爆音を響かせた飛行物体が、
白亜の機械獣を追うように飛び去る……その形状も、彼女たちには見たこともないものだった。
爆音から当初、戦闘機の１種かと思ったが、噴射ノズルは斜め下を向いている。
機体の形状も戦闘機というより、米軍のテイルトローター輸送機ＭＶ-２２“オスプレイ”に近い。
「何アレ……ヘリコプターじゃ、ない……？」
「まさか、ここは……別世界！？」
驚愕の表情を浮かべながらも、呟くように言った市ヶ谷に茜が振り返る。
「愛ちゃん！？」
「私たち、さっき確かにゲートの前にいましたよね……だとすればここは――」
市ヶ谷の言葉の意味を察した茜が、再び空を振り仰ぐ。
「ゲートの“向こうの世界”だっていうの……！？」
『――さん、市ヶ谷さん、聞こえる！？』
その時、市ヶ谷の胸ポケットに入れた携帯式通信機から声が響いた――鯖江の声だ。
「こちら市ヶ谷、鯖江さん！？」
『あー良かった、無事だったのね！』
「――無事じゃねぇよ！ 畜生、私のジープが……今日は最悪の日だ！！」
無線機の向こうで“再会”を喜ぶ鯖江に、習志野が顔をくしゃくしゃにして毒づいた。
鯖江に八つ当たりしても仕方ない話なのだが、それだけ彼女にとっては“悪夢”だったのだ。
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「……つまり、ここは“異世界”だってことですか？」
中左近橋の手前の路側帯で、茜や習志野たちは鯖江や福知山たちと“再会”した。
輸送防護車の近くで倒れていた大宮氷乃とドイツ出身の“武器娘”、レオパルト１Ａ５も一緒だ。
さっきの機械獣が起こした遠慮のない大音響に叩き起こされて、意識を取り戻したのだ。
彼女らの正体は、“陸自娘”と呼ばれる“戦士種族”である。
見た目は中学生や高校生の少女だが、実は人間ではなく自衛隊の兵器や駐屯地の“能力”を持っている。
地下から現れたある異種族の“侵略”の危機に出現し、今まで戦い続けてきた。
セーラー服のような姿の少女が多いが、茜のように自衛官と同じ迷彩服を着ている者もいる。
……どこかで似たような話を聞いた気がするが、つまりそういうことなのだ。
ただ彼女たちは“異世界”というＳＦのような可能性に、既に“免疫”があった。
ワームホールのような空間の穴“ゲート”が現れ、異世界と接触する経験を複数回、過去にしてきたためだ。
そもそも今回の“事態”も、そのゲートの調査の際に起きたことなのである。
「恐らく。だって周囲を見てください、マグマ軍による砲撃や爆撃の痕跡はないでしょう？」
「そうそう……小学校の校舎が綺麗でさぁ……おかしいなって思ったんだよね」
「市民たちにも会ったしね……私たちが知っている東京は、戦災で封鎖された状況だったはずだし」
市ヶ谷や鯖江の会話に、まだ動揺が収まっていない習志野が口を挟んだ。
「それじゃあ、私のジープを踏み潰しやがった、あの妙な脚の生えたメカは何なんだよ！？
“こっちの世界”には、あんな駆け回る兵器があるってのか？ ……マグマ軍じゃあるまいし」
「でもあれ、あたしたちが知っているマグマ軍の兵器ではなさそうだよね、今まで見たこともないし。
その後に飛んでいったジェット輸送機みたいなのも初めて……あの脚が生えたメカを追っていたような？」
ぶつぶつと愚痴る習志野を横目に、茜が言葉を継ぎ足す。
「その脚が生えたメカ、私たちはよく分からない影しか見てないんだけど……どんなのだった？」
「……そこらへんに“足跡”が残ってるだろ」
吐き捨てるように言って、習志野が道路を指差した……そこに“畳３枚分”の足跡が、何個も並んでいる。
しかも階段１段分ほど凹んだ段差に、何台かクルマがはまり込んで動けなくなっている。
視線を遠くに向けると、“機械獣”が走行中に突き倒したらしい、電柱や信号機が何本も見えている。
その光景は“綺麗な小学校”とは裏腹に、彼女たちに妙な既視感を感じさせた。
「うーん……動きが速かったから詳しくは分からないけど、白い装甲に覆われているように見えたかな。
マグマ軍の兵器は黒いカラーリングが多いから、その点も違っていた気がする」
「市民の混乱振りを見ても、想定していなかった存在のようですね……」
市ヶ谷が周囲を見渡すように言った……10ｍほど先で、集まってきた市民に複数の“陸自娘”が応対している。
機械獣に踏み潰された習志野のジープや鯖江の装甲車だけでなく、他にも幾つかの軍用車が停まっている。
彼女たち自身、まだ何が起きたか十分に把握出来てないのだが、服装はともかくとして、
明らかに自衛隊を思わせる迷彩カラーの装甲車に乗っているため、市民から質問攻めに遭っているのだ。
これに対して彼女たちが取った対応は「今調査中、いずれ本部から報告がある」というものであった。
世界が違う以前に彼女たちは“１兵卒”の立場であるため、不用意なコメントはそもそも出来ないのである。
……しかしそんな中でただ１人、“足跡”の縁で屈んでいる白衣を羽織った陸自娘がいた。
「これはとんでもないテクノロジー臭がします……」
いつの間に市ヶ谷たちから離れたのか、大宮である。
大宮はゆっくり立ち上がりながら、くるりと市ヶ谷たちに振り向いた。
「……大宮さん？」
「この足跡の持ち主、今どこですか？」
「さあ……」
返答に困りながら空を見上げると、湾岸付近だろうか、南の方角に先ほどのジェット輸送機が小さく見える。
ビル陰からちらちらと見えるだけだが、どうやら同型機が２機、飛んでいるようだ。
ほぼ同じ場所を旋回しているように見えるため、もしかすると先ほどの“騒動”が収束したのかも知れない。
「さっきのジェット機……同じところを旋回してるね、収束したのかな？」
「……あんなへんてこメカをどうやって止めたんだ？ でかいし速いし、戦車くらいじゃ無理だぞ」
「迎撃した感じでもなさそうですね……あのメカに故障でも起きたんでしょうか？」
「興味深いですね……バラしてみたい」
「はあ……」
どこか不気味な薄笑いを浮かべる白衣の少女。
大宮には“サイコパス”の気があり、新しいテクノロジーの産物を見ると分解したがる性格なのである。
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“いつもの調子”の大宮を市ヶ谷が窘めようとした――その時だった。
ふと装甲車が１台、交差点を曲がって彼女たちに近づいてきた……彼女らには見慣れた軽装甲機動車である。
「――おいお前たち、どこの所属だ？ 自衛隊のようだが」
装甲車からは太い男性の声が響く……不思議なことに“声の主”は装甲車から出てこようとしない。
“普通の自衛隊員らしからぬ”彼女たちの姿に警戒しているのだろうか。
「えっ！？ ……えぇとあの、私たちは――」
やや困惑の表情をして、市ヶ谷が応対する……特別なことを話したわけではないが、
彼女の推測では、ここは“異世界”の可能性が高いため、知っている情報が噛み合わない可能性はあるだろう。
そうなって疑われた場合は、正直に自分たちの“正体”を話すつもりだった。
すると装甲車のドライバーらしい“隊員”は、市ヶ谷の話を聞いて、しばらく黙り込んだ。
「あ、あの……荒唐無稽な話かも知れませんが……決して怪しい者では――」
「分かった。これから誘導するから付いてくるように、聴取の続きは立川駐屯地で行う」
あっさりとした応対に、市ヶ谷は拍子抜けしたような気分になった。
疑われている可能性もあるが、目立った警戒の素振りはない……相変わらず隊員の姿は見せないが。
「……は、はぁ……皆さん、取り合えず指示に従って移動しましょう」
「何だかいけすかねぇな……警戒してるのかも知れんが、顔も見せないって失礼じゃないか？」
「……見せられない“事情”でもあるのかもね？」
隣の茜が肩をすくめる。
「事情って何だ？」
「さー」
一方、発進指示を無線で連絡していた市ヶ谷は、別の声を受信した。
『――こちら座間、応答願います！』
ハッとして市ヶ谷は送話ボタンを押す……声の主は座間仁菜だった。
「はい、市ヶ谷です！ ……えっ、座間さんまで！？」
どうやら川向こうの新田小学校に設置されていた“作戦指揮所”までゲートの異変に巻き込まれたらしい。
“綺麗な校舎”は橋から見えていたため、市ヶ谷も想定外だったようである。
『やっぱりここって別世界ですか！？』
「そのようです。そちらの状況は？」
『私の他に明野さん、北富士さん、Ｓタンク（Ｓｔｒｖ１０３戦車の武器娘）さんも一緒です！』
……因みに指揮所の方では、校内の児童や教員が窓からジロジロとこちらを見下ろしており、
４人はその視線を痛い程に感じながら無線の前にいた。
“戦地”だったはずの指揮所も、今やまるで“防災訓練”のような雰囲気になっている。
まぁ――小学校の防災訓練に大型輸送ヘリ“チヌーク”なんて、普通は置いていないとは思うが。
『――分かりました。では詳しい話は後にして、私達についてきてください。立川駐屯地まで移動します』
座間は、どういう事だろうと他の３人と顔を見合わせたが、市ヶ谷の指示に従う事にした。
「はい、分かりました。でもヘリに機材を載せないと……」
『あぁ、そうでしたね……では、とにかく立川駐屯地まで。案内の人に事情は説明しておきます』
「了解しました！」
無線を切ると、座間達は早速作業に移った。
指揮所に停めていた軽装甲機動車は北富士に立川駐屯地まで運転させ、
小学校前の路上に停めていたジープは輸送ヘリに収容して、指揮所の機材と一緒に空輸する事にした。
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約１時間後――市ヶ谷たちは立川基地の正面玄関にたどり着いた。
「立川駐屯地か……」
誰ともなく、習志野が呟いた……“陸自娘”たちも、首都圏に位置するこの基地は良く知っている。
“同じ世界の立川基地”ではないのかも知れないが。
「見てみて、倉庫の壁に弾痕があるよ？」
「本当ですね……この基地も、マグマ軍の襲撃を受けたのでしょうか？」
「え、でも、ここは異世界じゃなかったの？」
さっきよりも“人口密度”が上がった装甲車内で、ざわざわと少女たちが会話する。
「異世界にもマグマ軍が襲撃したのかも知れませんよ。過去にもそのケースがありましたし」
「じゃあ、やっぱりあのへんてこメカはマグマ軍か！？」
……とか何とか言っているうちに、誘導していた装甲車が止まった。
そこは基地本部に当たるビルの裏側だった。
誘導していた装甲車が反転して、ハザードランプを点滅した……降りろということか。
少女たちは思い思いに乗っていた車両の扉を開け、外に降り立つ。
間もなくビルの中から、40歳台の男性が２人、出てきた……１人は黒い作業服で、１人はスーツ姿である。
迷彩服の人間が１人もいないことに、茜や習志野は不思議そうな表情をする。
「ようこそ、立川駐屯地に……防衛省特殊事態調査室室長の黒木です」
「副長の木乃です」
「えっ……防衛省……何ですって！？」
聞き慣れない名前を耳にした市ヶ谷が、思わず聞き返す。
そんな市ヶ谷の反応を見た黒木と木乃は、意味深な表情で顔を見合わせた。
「江戸川区の現場にいたと伺いました……“異世界から来た”と言われたそうですね？」
「あ……は、はい。荒唐無稽な話だとは思われるでしょうが――」
「なるほど。確かに“普通は”そうでしょうな」
「――えっ！？」
再び市ヶ谷の顔が困惑の色を帯びた……いや、茜や習志野、鯖江も同じような表情になっている。
この木乃と名乗るスーツ姿の男性は、彼女たちの“荒唐無稽な話”を必ずしも否定しなかったからだ。
「……マクスレッジ殿。 彼女たちの誠意に失礼になります、顔を見せてあげてください」
ふと木乃は、彼女らを誘導してきた装甲車に向かって、少し大きめの声で語りかけた。
そして少女たちは、全く予想もしていなかった光景に遭遇した。
突然――ガチャリとギアを切替えるような音と共に、装甲車がパズルを組み替えるように変形したのである。
「えっ……えぇっ！？」
「ちょっ……どういうことだよ！？」
唖然とする少女たちの目の前で、装甲車は身長４ｍほどの“ロボット形態”を取り、再び話しかけてきた。
頭部と思しきボンネットの上のパーツには、２個の“目”とメタリックな“口”が付いている。
「驚かせて済まない、私はオーディアンのマクスレッジ、先ほどの形態は“擬態”だ」
「……ウソ、マジ？」
「顔を見せないと思ったら……こういうことだったのね」
「非礼をお詫びします……何分こうした事情なので、こちらも“真実”をすぐには打ち明けられないのです。
皆さんが言われる通り、確かに“異世界からの来訪”は常識をはるかに超えた事態と言えますが、
今の“この世界”に関して言えば……そうした事態が既に何度も起きているのです」
ここが異世界かも知れないという予感は既にあったが、まさか“現地人”がその可能性を受け入れるとは。
呆気に取られるとはこのことだ……開いた口が塞がらない“陸自娘”たちに、木乃は更に言葉を続ける。
「江戸川区でマクスレッジ殿が皆さんを発見したという１報を受けて、まさかと思っておりました。
自衛隊車両に、普通の自衛官とは違う服装の若い女性が乗っていると……」
「つ、つまり……皆さんも既に“異世界の干渉”を経験していると？」
「そうですね、そしてこれからもこうした事態が繰り返し、起きるだろうという予測を立てています」
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少女たちの困惑覚めやらぬ中――ふと、木乃は空を見上げて言った。
「ところで――先ほど伺った、輸送ヘリというのは……ん、あれかな？」
座間の要請で、市ヶ谷が事前にマクスレッジに「新田小学校にいる仲間が後から来る」と伝えていた件だ。
噂をすれば何とやらで、南東方向からヘリのローター音が聞こえ始めた。
陸自娘達はすぐに、それがＣＨ-４７ＪＡ“チヌーク”輸送ヘリコプターの音だと聞き分けた。
それが合図かのように、市ヶ谷の無線に明野の声が入った。
『こちら明野、ただいま到着しました！』
「了解。その高度を保って待機して下さい」
一旦無線を切ると、市ヶ谷は木乃に指示を仰いだ。
すぐに木乃が携帯電話を取り出し、どこかに電話をかける。
「着陸場所ですが……」
「少しお待ちを――あぁ、木乃です。先ほどの件ですが――あぁ見えますか、今から行けますか？
ありがとう御座います、周波数は先ほどの値で……お願いします」
通話を終えると、木乃は携帯電話をポケットにしまった。
「これで大丈夫です」
「有難う御座います」
それから間もなく、管制室の指示を受けたチヌークは、指定のヘリパッドの上へ着陸した。
木乃が指定したのは、佐津間が勤務する航空隊が使っているヘリパッドの端である。
すぐに黒木たちが敷地内の通路を抜けて、航空隊の駐機場に姿を現す……責任者の佐津間も同伴した。
２基のローターの回転を落としていくチヌークの、機体後部にあるハッチが開いていく。
ハッチが開き切った時――陸自娘にとっては予想外の出来事が展開した。
バイクの起動音がしたかと思うと、偵察バイクに乗った背の高い女性がヘリの中から出て来たのだ。
背中には細長いスナイパーライフルを背負っている。
「あれ……？」
松本亜衣璃がその女性を凝視した。
隣に立つ豊川かるらが女性の名前を言う。
「出浦さん……」
「いつの間に？」
バイクにまたがったまま、出浦信が手を振って来た。
困惑する市ヶ谷達に、今度は黒木が首を傾げた……仲間なら普通「知っている」はずだからだ。
「……お仲間では？」
「あ、はい。そうなんですが……その……部隊編成には組み込まれてなかった人で……」
「んん？」
木乃が機転を利かせて話を進める。
「えぇ……まぁこんなところで立ち話も何ですから、会議室に行きましょうかね？」
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約１時間前――チヌークが新田小学校を離陸する直前のことである。
出浦は特殊作戦群所属で、市ヶ谷達の部隊とは別行動で、極秘にゲートを単独調査する命令を受けていた。
ところが一緒に異世界に飛ばされてしまったので、座間達と合流して便乗してきた、というわけである。
市ヶ谷に出浦合流の報告をしようとした座間に、出浦はこう言った。
「――そんな事より立川に行くのが先決じゃない？」
……良いのかねそれで？
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そんなこんなで防衛特調本会議室。
立川基地の司令部がある部屋から、エレベータホールを挟んで反対側にある。
そこに陸自娘たちがゾロゾロと、木乃と佐津間の先導で入っていく。
因みに室長の黒木は反対側――司令部の方に歩いて行く……いろいろ報告することがあるのだ。
「それでは……話の続きをしましょうか」
「あの……先ほどの方は」
「あぁ、黒木は報告の後合流します、それまでは――」
「陸上自衛隊第１航空隊、佐津間３等陸佐です。今回の聴取に立ち会わさせて頂きます」
自己紹介は割愛――詳しくは“エピソードゼロ”を読んでくれたまえ。
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「なるほど――自衛隊兵器や駐屯地の“記憶”と“能力”を持っている、と」
司令部に報告を終えた黒木が合流し、市ヶ谷が基本的な説明を終えたところである。
会議室には黒木や木乃、佐津間の他にも、パドルや龍二の顔がある。
そんな顔ぶれを、黒木はちらり、と見やった……市ヶ谷の証言に対する見解を問うように。
「数日前のケースとよく似ていますね……世界は違うようですが、共通項はありそうです」
「やはりそうですか……つまり“化身”のようなものだと」
「数日前のケース……ですか？」
首を傾げる市ヶ谷に、今度はパドルが口を開く。
「数日前にも、“軍事兵器の記憶”を持つ、若い女性の集団がこの基地に来訪したケースがあってね。
ただしそちらは自衛隊ではなく――旧戦時の“海軍艦艇”だったが」
「海軍艦艇、ですか……！？」
目を見開く市ヶ谷……他の少女たちも驚いた表情をする。
パドルが言っているのはもちろん“艦娘”のことであるが……当然、彼女たちは知り得ない。
“異世界慣れ”している彼女達も、自分たちとよく似た特性を持つ“兵器娘”が、
異世界にも存在しているという情報は“想定外”だったようだ。
「……やはり、彼女たちのことは知らないようですね」
「初めて聞きます……先ほど説明したように、私達も過去に何度か異世界の経験がありますが……」
「並行時空のベクトルは複雑だからな、日常的に行き来できる関係から、全く無縁な関係まで様々なんだ」
「あの……ところで、こちらの方は自衛隊ではないようですが……」
市ヶ谷の指摘に「おっと」と呟いてパドルが龍二の顔を見た……龍二は苦笑する。
「これは失礼……自己紹介が遅れましたな。私はヤヌス・パドル、こんな成りだが、人間ではない」
「えっ……人間では、ない！？」
「そう……世俗的な言い回しをすれば“宇宙人”と言えば良いかな？」
「宇宙人……！！」
再び目を見開く少女たち……地下からやってきた“怪人”との遭遇はあっても、宇宙人はなかったらしい。
困惑するような顔もあれば、目を輝かせているのも何人かいる。
更に龍二が口を開いた……苦笑いしながら。
「高山龍二です、名前から分かって頂けるとは思いますが、私は人間ですよ」
「先ほど黒木殿や木乃殿が言われたように、この“世界”は既に何度も“異世界の干渉”を受けている。
この高山殿もその１人だ……そして自分はこうした“事件”の調査を目的に、ここに滞在させて頂いている。
皆さんが“ゲート調査”を実施したようにね」
パドルはそう言って、自分がこの世界にやってきた理由を明かした。
異世界の干渉だけでなく、２つの並行時空が混ざり合う“次元融合”が今この世界で起きていること、
そうしたケースは宇宙的にも珍しく、人為的な工作の疑いがあるため、調査に来たことなど。
異世界という概念を知る陸自娘ならば、理解不能ではないという期待もあったようだ。
「次元、融合……！」
市ヶ谷の表情が心なしか引き締まった。
彼女は防衛省を守護する駐屯地の“化身”であり、陸自娘の中で最も“安全保障”に通じている。
知識レベルなら、自衛隊の幕僚長クラスにも負けていないのである。
そんな市ヶ谷にとって、この世界で起きている混乱が「只事ではない」ことはすぐに分かった。
他の陸自娘は、理解の程度にばらつきがあるようだが、混乱が起きていることは何となく理解したようだ。
“元いた世界”もある種の“戦時”であり、油断できない情勢だったのも１因だろう。
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「さて、我々からの説明は以上ですが……他に質問はありますか？」
一通り聴取を終えた黒木が、陸自娘たちに質疑を振った……すぐ口を開いたのは茜である。
「あ、あのっ……ここに来る前、４本足の大きなロボットを見たんですけど……」
茜の言葉に黒木と佐津間が視線を交差する……そして佐津間が口を開いた。
「あの機械獣も、実は今日初めて“出現”したものです……まだ確証はありませんが、
あなたたちと同じく、異世界から“召喚”されて、この世界に現れたものだと疑われています」
「あのロボットも……異世界の出身だったんですか……本当に、頻発してるんですね」
佐津間の横で、木乃がプロジェクターの操作をする……間もなくスクリーンに映像が投影された。
江戸川区に突如出現し、猛スピードで駆け回った白亜のゾイド、ライガーゼロである。
「皆さんが見たのは、これではないですか？」
「あっこれですこれです！ ……あれ、もしかしてあの車って……」
しかもその映像は――中左近橋の先で習志野のジープを踏み潰した“決定的瞬間”であった。
数時間前の悪夢を呼び戻され、習志野は急に不機嫌な表情をする。
「機械獣を追跡している最中に、航空隊が撮影したものです……あれがあなたたちですね？」
「あの時、上空を通過したジェット機ですよね……やっぱり見られてたかぁ」
「そう言えば、戦闘機ではないんですよね……ＭＶ-２２（オスプレイ）にも似てましたけど」
「あの機体はＧＦ-１２“サンダーバード”、ホバージェット式の多目的作戦機ですね。
超音速飛行は出来ませんが、垂直離着陸可能で、ローターがないため安定性が高いのです」
市ヶ谷や茜の背後で、“テックマニア”の大宮が目をキラキラさせている。
「こっちの世界では、自衛隊にあんな航空機があるんですね……」
「……あーその、厳密に言うと、ＧＦ-１２は自衛隊の航空機ではないんですよ。
国連太平洋軍傘下の特殊作戦チーム“Ｇフォース”が保有している作戦機なんです」
そう言って、木乃が口を開いた……次元融合の影響で、この世界には複数の軍事組織が存在しており、
自衛隊と防衛隊、国連太平洋軍やＧフォースで異なる作戦機や艦艇を運用しており、
都心部にある“総司令部”には自衛隊の幕僚長と防衛隊の幕僚長、Ｇフォースの司令官が常駐していることなど、
この世界が今抱えている複雑な“軍事組織構成”をざっくり説明する。
少女たちが目を白黒させる……こんなに情報量の多い異世界も、今まで経験していないのだろう。
「そう言えば……ここに来る前“メーサー兵器”っぽいものがあったような？」
好奇心を抑えられなくなったか、ぼそりと大宮が呟いた……茜も「あーいたいた」と軽く相槌を打つ。
彼女たちは敷地に停めてあった、陸上防衛隊の90式メーサー光線車を見たようだ。
これに反応したのは“防衛隊出身”の黒木である。
「メーサー兵器をご存知で？」
「試作のマイクロ波光線兵器ですね……あくまでも先端兵器研究の産物ですが。
確かにここに来る前に、基地の敷地の中にもそれと似たようなものを拝見しました」
「異世界でもメーサー兵器が作られているとは……驚きました」
「けれども、私たちが知っているのは、銃器サイズのものですよ、あんなに大きくは……」
「――このような感じですかね？」
それを聞いて、龍二が腰のホルダーから拳銃のようなものを取り出した。
サイズも形も拳銃そっくりだが、先端にはメーサーライフルと同じ丸い結晶体が付いている。
「えっと……その拳銃は？」
「Ｇフォースが開発した“メーサーピストル”だそうです、護身用にお借りしてましてね。
何分小さいのでバッテリーが弱く、数発しか撃てないようですが……威嚇には十分でしょう」
「……メーサーピストル！」
大宮の鼻息が更に荒くなった……市ヶ谷や茜も驚いたような表情をしている。
「凄い……あんなに大型化されたものもあれば、こんなに小型化されたものまで……！」
「私たちが知るのは試作兵器の延長ですからね……この世界では使いこなしているんですね」
そう――“陸自娘の世界”にも実はメーサー兵器が存在する。
両手で抱えるマシンガンほどの武器だが、パラボラ状の集光器を持つなど構造は共通している。
対戦相手が“生物的”な存在（マグマ軍）であるのも１因だろうか。
メーサー光線は照射した物体の分子を加熱する効果があるため、生物はオーバーヒートしてしまうからだ。
ゴジラのように元々高熱耐性がある“怪獣”には、必ずしも通じないのだが。
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「ところで……何度か“ゲート”を行き来しているようですが、元の世界に戻る手段はあるのですか？」
黒木の質問に、陸自娘たちは再び、別の困惑の表情を浮かべた。
「あるといえばあるし、ないといえばない……かな？」
「……？」
「……ゲートをくぐる手段はあるんですけど、自発的にゲートを作り出すことは出来ないんですよ。
なので異世界の調査中にゲートが閉じてしまうと、次に開くまで待つしかないんです」
いささか自虐的な茜の呟きに市ヶ谷が補足する。
「……そういうことか」
「調査中にゲートが閉じるのは滅多になくて、今回はその意味で例外的なケースでしたね……」
「いつもはぽっかり穴が開いてるだけだもんね、呑み込まれたのは初めてかも」
「確かにワームホール式の時空ゲイトは、強い吸引力を持つケースと持たないケースがあるな。
これまでにこの世界に“召喚者”が現れたケースも、確かに吸引力のあるゲートに遭遇しているようだ」
これはパドルだ……“宇宙人”である彼も、こうした時空を超えた現象に深い理解がある。
「……穴が開くだけで吸い込まれないタイプもあるってことですかね、つまり？」
「重力場とか、穴でつながった２つの空間の“質”が似通っている場合は、吸引力がないことが多いんだよ。
あとは“意図的に呑み込んでしまう”ケースもある……今回の事例に“人為”を疑うのもそこにある。
そして意図的に召喚するのが目的なら当然、『簡単には帰さない』ことになる」
「なるほど……そう言えば、同じ世界の違う座標をジャンプするゲートも、吸引力はなかったですな」
「そういうことだ……サイトＧの玄関も、吸い込まれたりはしないだろ？」
龍二の質問にパドルが答え、その言葉を黒木たちや陸自娘たちが聞く。
“異次元ゲート”という現象に対して、２人が高度な知識を持っていることが彼女たちにも分かった。
「……そうなると、皆さんも『簡単には帰れない』という理屈になりますな」
「はい……そうですよね」
「ということは……パドル大使、サイトＧの“空室”は間に合いますかね？」
黒木に再び話を振られたパドルは、にやりと笑って首を縦に振った。
「問題はないですよ……元々“増やせる”ように設計してますんでね」
「いまいちピンと来ませんが……それが“宇宙技術”ってことなんでしょうな」
２人の会話に、市ヶ谷たちはきょとん、としている……間もなく“回答”を聞かされるが。
「そんなわけで、滞在に関しては問題がないようです……装備に関しては、空いている倉庫があるので、
しばらくはそこを使えるよう、司令部に掛け合っておきましょう」
「……い、良いんですか！？ ありがとう御座います！」
ぺこりと頭を下げる市ヶ谷の後ろで、茜と習志野が小声で言葉を交わす。
「……異世界にこんだけ免疫がある人たちって初めてだね」
「ふっ、話が早いのは良いことだ」
「……飛音ちゃんも話が早いね？ ジープ潰されたのに」
「お前またそれを蒸し返すか……さっきの落とし前も含めて、やっぱり１発食らっておくか？」
「はいはい、２人ともその辺にしときなって、せっかくお世話になるんだからさ」
鯖江のフォローで、２人はお互いにぷぅ、と膨れっ面で睨み合った、可愛い。
「それでは……パドル大使、皆さんの案内を――」
「えっと、その件なんですがね……これから江戸川警察署に行く用事があるもんで……出来れば他の方に……」
「あ、そうか……あの機械獣の乗組員の聴取ですね、こちらも失念していました、すみません。
では木乃副長、代わりにお願いできますでしょうか？」
「了解しました……では皆さん、行きましょうか」
「木乃副長、自分も行きます……あいつらにも連絡しておくべきですし」
「ありがとうございます、高山殿」
……こうして“陸自娘”合計＊＊名様も、サイトＧの住人になったのである。
もちろん――金芽台に直結する“ゲート”に彼女たちが顔色を変えたことは言うまでもない。
市ヶ谷ら“代表格”はその後、加賀ら艦娘側の代表とも面会したようだ。
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あ、そうそう……ついでにジーラたちと“火花”も散らしたようである。
当事者のコメントをどーぞ。
「……元の世界で戦ってた敵に似てたんだってよ、おいらの体が黒いから……お約束じゃんね？」
ご愁傷様である。
まぁえーやん、冬水には泣かれなかったんだからさｗ
「龍二さんも意地悪だよな、ニヨニヨ笑って放置プレイだぜ、同志が殴られかけたってのに」
お約束じゃんね？
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| （７章５話／７章６話／８章１話） |
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【Meking Memo／設定補記】
2020年に執筆したエピソード。
ＰＡシリーズに新たに２次創作クロスオーバー戦力として参戦した『りっく・じ・あーす』の本編参加パートであり、
暴走するライガーゼロの“進路上”に習志野のジープが現れる展開はチャットで打ち合わせたものだ（笑）
基本的にはG-maが執筆しているが、細部の監修を桂枝芽路氏が行っている。
『りっく・じ・あーす』は艦これが起こした擬人化ゲームのブームに乗っかって（？）登場した作品の１つで、
陸上自衛隊の兵器や駐屯地を“少女化”して、エイリアン風味の敵“マグマ軍”と好戦する構図が艦これとよく似ているが、
メーサー兵器のようなオーバーテクノロジーアイテムを出すなどの個性もある（艦これにこういうアイデアはない）
陸戦に制約がある（不可能ではないことにしているが）艦娘よりも、陸戦に向いたキャラなので出番は多いだろう。 |
