ＧＤＷ銀河言語概論

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★ＧＤＷ銀河言語概論　統合ナンバー：IC-Z04

　
　ＧＤＷ世界観の銀河社会は、歴史や文化はもちろん、生態的にも異なる文明種族の共同体である。
　理性的な行動原理を重視して、無用な争いを避けるべきであることは言うまでもないが、
　そのためには意思疎通の手段が必要であり、その代表的なものが言語である。
　ここではこうした、銀河社会で用いられる言語概念について解説する。

　銀河社会に集う文明種族の多くは、波動制御能力を開発しているという特徴がある。
　中でも基本とされるのが念話能力であり、言葉やイメージを音声を使わずに伝えるスキルとされる。
　ただし基本といってもこのスキルをマスターしている者は少なく、肉声会話も普通に行う。
　実は銀河社会で標準とされる言語（ギャラクトピア・ベーシック）はこのスキルと互換性があり、
　音声による文法の解釈だけでなく、「言霊的な理解」が可能な様式になっているのだ。

　そのためギャラクトピア・ベーシックは根源系統や系統種のパターンと共通項を持ち、
　（念話スキルのベースは各系統種の波動能力のパターンと関わるためだ）
　ゆえに根源系統レベルで異なる種族と意思疎通することは、このスキルを持ってしても簡単ではない。
　そのためこれを補完するために、超時空テクノロジーによる翻訳機器が必需品となっている。

　この翻訳機器は、他系統のギャラクトピア・ベーシックの“念話パターン”を識別し、
　使用者のギャラクトピア・ベーシックに変換する機能を持っているのだ。
　この機器は概ね、エーテルスーツのボディキーパーに搭載される。
　発声器官や音感器官（口や耳に相当）の近傍が望ましいため、襟のボディキーパーが多いが、
　腰ベルトのボディキーパーに組み込み、存在場の重心と共鳴させるタイプもある。

　主なベーシックやローカル言語のリスト

　◆ローカル言語体系

　　銀河社会は、念話スキルを背景としたギャラクトピア・ベーシックを基準言語としているが、
　　ローカルな宙域や種族社会においては、これとは異なる独特の言語体系が影響力を持つケースがしばしばある。
　　（ただしここで言う“独特の言語体系”は主に、現実世界の人類が使うような”文字言語”や“音声言語”以外を指すので注意）

　　言語とは意思疎通のために意味を持ったり、文法をなす記号の集合体であることから、
　　この記号の条件を満たすならば、様々な言語体系がベーシックとされるスタイル以外にも存在し得るのである。
　　（また文明の発展段階を思えば、ギャラクトピア・ベーシックより先に種族社会で生まれた言語は当然想定できるだろう）

　　例えば羽音に文章に相当する意味のパターンを持たせる“翅言語”や、水中の気泡をパターン化した“泡言語”などが知られる。
　　泡言語は主に音波を伝播しにくい水中で使われるが、元々音声に依存しない種族が、空中で使うケースもある。
　　風を操るなどの波動能力を有する場合、風の音や強弱の波に意味を持たせる“風言語”の文化を持っていることもあるようである。
　　発光能力を持つ種族であれば、消費者段階から発光信号を複雑化した“光言語”を開発していることが多いが、
　　これも波動能力と組み合わせて、発火現象や雷電現象に“文法”を持たせるケースがあると言われている。

　　また後天的な変異により従来使っていたベーシックの発声機能を喪失したミュータントなどが、
　　文法などを従来通りに維持したまま、単語の発音や波長を変えた“ミュータント言語”を独自に開拓するケースもある。
　　このミュータント言語の代表格はカーボロイド・ガロニスが開発した“カーボロイド語”である。

　

【Meking Memo／設定補記】
　2000年代から構築してきた各種設定をまとめたもの。
　現実世界のコミュニケーションで大きな壁となるのが「言葉」であり、
　G-maもそうだが、母国語以外を日常的に使うためには、それなりの訓練が必要である。
　（せめて英語くらい使えれば良いのだが、中々上手く行かないものだorz）

　ＳＦ作品では、宇宙人も当たり前のように日本語や英語を使っていたりするが、
　この辺りをスルーしてしまうのも個人的に納得行かなかったため、この設定が誕生した。
　ただ「無数の種族にそれぞれ固有の言語を作る」ほど器用な脳味噌ではない（爆砕）ため、
　「根源系統内のグループごとに標準言語体系がある」という基本設定を作り、
　異なる体系は自動翻訳機を使って処理する、という方法を取った。
　現実世界でも高性能な翻訳機が出てきつつあるが、銀河社会はもっと高度なはずなのだ。

　「念話スキルと互換し言霊的な理解が可能」というのも独自コンセプトの１つだろう。
　実際の言語は文字と音声によるコミュニケーションスキルの様式でしかないが、
　波動能力カリキュラムが標準化されている銀河社会では、それと互換していて良いはずだ。
　またＧＤＷ世界観の銀河社会の住人は、念話（テレパシー）というスキルに開けているが、
　全てそれでコミュニケーションし肉声会話をしないのも絵にならない（爆）ため、
　「直感的・霊感的に理解できる言語体系がある」という解釈になったところもある（笑）

　その１方ギャラクトピア・ベーシックだけで言語概念を片付けるのもワンパターンなので、
　種族の固有社会においては別の言語スキルがあるという想定もしており、
　泡言語や風言語はこうしたローカルなコミュニケーションスキルを考証したものである。
　音声と文字だけが、意思疎通の手段ではないはずだからだ。

　１方ミュータント言語は1990年代にカーボロイドなどの戦災ミュータントが開発した設定で、
　“獣性言語”と当時呼んでいた言語体系を焼き直したものである。
　変異により舌が変質し、従来使っていた言語を発音できなくなったという設定は当時からあり、
　これを改めて言語化したという設定で、ウーキー語などがモチーフになっているが、
　“獣性”という表現が差別的に聞こえたため、現在の名称に改めた。

　

◎主なベーシックやローカル言語のリスト（ローカル言語リスト）
名称		統合ナンバー	設定概要	備考
【ベーシック系統】
アヴィエラ・ベーシック	ベーシック		アヴィエラ銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
アトラス・ベーシック	ベーシック		アトラス銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。　銀河内の文明種族なら概ね意思疎通が可能であるが、　細部の認識については固有ベーシックの翻訳が必要。
アリオナス・ベーシック	ベーシック		アリオナス銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
イグザ・ベーシック	ベーシック		イグザ銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。　銀河内の文明種族なら概ね意思疎通が可能であるが、　細部の認識については固有ベーシックの翻訳が必要。
エクシオル・ベーシック	固有ベーシック		主にエクシオル系統繊属に互換性を持つ固有ベーシック。　エディオル系統人属とも意思疎通が可能とされている。
エディオル・ベーシック	固有ベーシック		主にエディオル系統人属に互換性を持つ固有ベーシック。
エルピナス・ベーシック	ベーシック		エルピナス銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
オーディエル・ベーシック	ベーシック		オーディエル銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
オリオネス・ベーシック	固有ベーシック		主にオリオネス系統人属に互換性を持つ固有ベーシック。
オルガーナ・ベーシック	固有ベーシック		主にオルガノ系統竜属に互換性を持つ固有ベーシック。　アトラス系統麟属とも意思疎通が可能とされている。
カリオス・ベーシック	固有ベーシック		主にカリオス生命群に互換性を持つ固有ベーシック。　パルス状の信号パターンを持つのが特徴の１つ。
カルセディア・ベーシック	ベーシック		カルセディア銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
クリティアス・ベーシック	ベーシック		クリティアス銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
コルヴィアス・ベーシック	ベーシック		コルヴィアス銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
ギャラクトピア・ベーシック	（※総称）		銀河社会の標準言語スキルを意味する総称。　念話能力と互換し、単にベーシックとも呼ばれる。
キュルティロン・ベーシック	ベーシック		キュルティロン銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
固有ベーシック	（※総称）		ギャラクトピア・ベーシックのバリエーション。　中系統レベルで意思疎通可能なパターンを持つ。
サーヴェンティア・ベーシック	ベーシック		サーヴェンティア銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
シャルバロン・ベーシック	ベーシック		シャルバロン銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
ハドケウリ・ベーシック	ベーシック		ハドケウリ銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
フィルシュレア・ベーシック	ベーシック		フィルシュレア銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
ヤマノワ・ベーシック	ベーシック		ヤマノワ銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
リーヴァス・ベーシック	ベーシック		リーヴァス超銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
リーヴァルス・ベーシック	固有ベーシック
リーヴェンス・ベーシック	固有ベーシック
レイヴァーノ・ベーシック	ベーシック		レイヴァーノ銀河系の代表的なギャラクトピア・ベーシック。
【ローカル言語系統】
泡言語	（※総称）		泡の形状やサイズ、パルス性で意思疎通する言語スキル。　水中や高分子ガス内で有効だが、通常大気中でも応用が利く。
オリオネス・ミュータント言語群	ミュータント言語		オリオネス系統の戦災ミュータントに見られる言語パターン。　波長は様々であるが、文法はオリオネス・ベーシックに準じる。
カーボロイド語	ミュータント言語		カーボロイド・ガロニスが主に使うミュータント言語。　オリオネス・ミュータント言語群の基礎とも言われる。　甲属系ベーシックと波長が似て、１部のギルノイドにも応用可能。
風言語	（※総称）		気流の中に意味あるパターンを持たせる言語スキル。　流体制御系の波動能力スキルで洗練させることが可能。
ゼヴィカロイド語	ミュータント言語		ゼヴィカロイド・アトラッシュが主に使うミュータント言語。　未来史に作られ、セヴィロイド語の延長上にあると言われている。
セヴィロイド語	ミュータント言語		セヴィロイド・リヴェロイツが主に使うミュータント言語。　カーボロイド語から派生したが、やや波長が異なっている。
翅言語	（※総称）		飛翔器官の繊細な羽ばたき（羽音）や飛行経路で会話するスキル。　翔族系の飛翔器官よりも甲属系の飛翔器官が洗練に向いている。	ハチの求愛行動などがモチーフ。
光言語	（※総称）		発光現象の中に意味あるパターンを持たせる言語スキル。　波動能力スキルにより、炎や電光が使われることもある。	発光信号などがモチーフ。
ミュータント言語	（※総称）		後天的なミュータント種族に見られる変質言語群。　変異前と文法は同じだが、音声や波長に差異があることが多い。

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