ＧＤＷ-ＩＴＥＭＳ
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★能力属性と超因子　統合ナンバー：IC-Z02
　
　ＧＤＷ世界観では、生命現象を超時空と通常時空にまたがって存在していると解釈している。
　通常時空の物理法則を超越する超時空と、存在場における関わりを持つことで初めて、
　ＧＤＷ世界観における生命は、様々な波動能力を発揮したり、異次元の存在を感覚的に認識できるのである。
　また生命が特性の異なる２つの時空に存在場を潜在させることによって、
　高度なシステム化のみならず、進化においても有意義な結果を出すことが可能になると考えるのだ。

　こうした生命現象の固有の特性を説明する概念の１つが、属性（能力属性）と超因子の概念である。
　多くの生命は、その個体ごとに固有の属性を潜在させており、それが“個性”の土台の１つとなる。
　種族によって傾向の差はあるものの、固有属性を種族単位で特化させることはまずないと考えられている。
　（そう解釈しなければ、生命の多様性を担保することが難しいのである）

　これらの固有属性は、個々の生命の存在場層に、超因子が介入することで発動すると考えられている。

　超因子とは超時空に起源を持つ物質態（物質そのものではないが似た振る舞いをする）であり、
　通常時空に干渉して局部的にその物理法則をねじ曲げる効果を持っている。
　実は銀河社会が超時空テクノロジーによって光速や空間の壁を突破することが可能であるのも、
　重力に作用する超因子であるグラヴィクスや、空間に穴を開ける超因子であるタキオニクスの活用であり、
　その意味では超因子なくして、銀河社会の秩序は成立しないと言うことも出来るだろう。

　そしてこの超因子は、生命現象と共鳴することで、個々の生命に“時空を超える能力”を与えるのだ。
　ＧＤＷ世界観における生命は、念話や念動といった、通常時空の物理法則を超える能力を潜在させているが、
　こうした能力を発揮する鍵となるのが超因子であり、それが個々の生命に発現させる固有属性なのである。
　また同時に、生命が超因子と共鳴して波動能力を発揮できるということが、
　生命現象が超時空と通常時空にまたがり、その双方を感覚的に認識できる何よりの証左なのである。

　本コンテンツでは、こうした属性や、これと共鳴する超因子について紹介する。


　◆９大基本属性

　　属性（能力属性）には基本属性と特殊属性が存在すると考えられている。

　　基本属性は、生命存在場層と共鳴する超因子によって発動する波動能力の特性を指し、
　　その性質によって９種類のカテゴリに分類されている。
　　９大基本属性は概ねカラーによって模式化されているが、実際には単独の現象としては存在せず、
　　隣り合った属性と影響し合っているか、連動軸や結晶場（後述）の関係で影響し合っている。

◆ 【９大基本属性の各属性について】（参考関連設定：属性開放現象）
● ホワイト 光・聖・浄化 9大基本属性の1つで、模式上は最上位にある（序列は対等）
　純粋なエネルギーの振舞いを示唆する属性で、神性との相性が良いが、
　全てを消滅させる破滅の引き金を引くリスクを内包する。
　属性超因子・フォトニクスと共鳴する。
◎ クリアー 透明・重力 9大基本属性の1つで、模式上は中間位にある（序列は対等）
　空間の平衡性や重力の作用に関わる属性で、ニュートラルな性質を持つ。
　あらゆる属性に連動する効果を持ち、活性化すれば時空の壁に干渉する。
　属性超因子・グラヴィクスと共鳴する。
○ ブラック 闇・魔・浸透 9大基本属性の1つで、模式上は最下位にある（序列は対等）
　動的な振舞いを起こさない代わりに、世界に浸透しその本質を暴露する。
　魔性との相性が良いが、属性そのものに悪の性質はない。
　属性超因子・ダグロニクスと共鳴する。
● レッド 火・熱・活性 9大基本属性の1つで、模式上は第2位にある（序列は対等）
　エネルギーの活発な振舞いを示唆する属性で、燃焼現象などに影響力を持つ。
　ただし単体で高熱を生み出すことは出来ず、干渉対象の質量が必要になる。
　属性超因子・フロディクスと共鳴する。
● ブルー 水・風・気象 9大基本属性の1つで、模式上は第2位にある（序列は対等）
　マクロな質量の振舞いを示唆する属性で、気象現象などに影響力を持つ。
　質量の移動に干渉するため、能動的に風や水流の制御が可能。
　「流れ」に直接干渉する効果があるため、対象物が固体でも変形させることが可能。
　属性超因子・アクロニクスと共鳴する。
● イエロー 雷・電・磁気 9大基本属性の1つで、模式上は第2位にある（序列は対等）
　電磁波や放射線の振舞いを示唆する属性で、電流などに影響力を持つ。
　ミクロな物理現象に干渉する際に効果を発揮する１方で、ブルーとの相性は悪い。
　属性超因子・ライオニクスと共鳴する。
● マゼンタ 心・情・感性 9大基本属性の1つで、模式上は第3位にある（序列は対等）
　生命の感情の振舞いなどに作用し、感性の基礎に影響力を持つため、
　言葉による誘惑とは比較にならない支配力を持つ。
　属性超因子・メルディクスと共鳴する。
● シアン 氷・冷・静止 9大基本属性の1つで、模式上は第3位にある（序列は対等）
　現象の静止に影響力を有し、精神面では感情の沈静化に効果を持つ。
　ブルー属性との共鳴により「冷気の放射」などの効果に貢献する。
　属性超因子・エルトニクスと共鳴する。
● グリーン 霊・生・召喚 9大基本属性の1つで、模式上は第3位にある（序列は対等）
　生命の霊的な振舞いに影響力を有し、生命の時空超越効果などから、
　この属性も時空を越える特性を内包し、進化に干渉することもある。
　属性超因子・タキオニクスと共鳴する。

　　基本属性には、２つの“同調位相”とこれを貫通する属性（連動軸）が存在すると考えられている。

　　基本属性関連模式図（基本属性関連模式図）

　　レッド、イエロー、ブルーのいわゆる“色の３原色”で模式化されるのが動的属性同調位相であり、
　　物理現象に作用する属性のグループであると見なされている。
　　マゼンタ、グリーン、シアンのいわゆる“光の３原色”で模式化されるのが静的属性同調位相であり、
　　超時空現象に作用する属性のグループであると見なされている。
　　そしてホワイト、クリアー、ブラックのいわゆる“無彩色”で模式化されるのが光闇の連動軸であり、
　　クリアー属性に共鳴するグラヴィクスの活性化により、時空を超える性質を発現する。

　　（動的属性同調位相）　（静的属性同調位相）

　　連動軸は光闇の連動軸以外にも、それぞれ対極に位置する属性ごとに３種類存在している。
　　マゼンタ、クリアー、レッドを貫くのが情熱の連動軸で、活動的な波動能力の効果に関わることが多い。
　　グリーン、クリアー、イエローを貫くのが霊雷の連動軸で、生命現象や電磁波に関与することが多い。
　　シアン、クリアー、ブルーを貫くのが冷水の連動軸で、流体制御や冷気（静の効果）に関わることが多い。
　　いずれの連動軸にもクリアーが存在するが、これはクリアーがニュートラルな属性だからである。
　　（ただし重力波と共鳴する場合だけ、独立属性として機能する）

　　更に同調位相にホワイトとブラックが加わった関係を結晶場と呼び、四面体で模式化される。
　　動的属性同調位相にブラックが加わった関係を魔色の結晶場と呼び、その名の通り魔力（妖力）と共鳴する。
　　魔術などの術式もこの結晶場を制御するものであり、主に物理法則のコントロールを可能とする。
　　静的属性同調位相にホワイトが加わった関係を神光の結晶場と呼び、その名の通り神力（霊力）と共鳴する。
　　法術などの術式もこの結晶場を制御するものであり、主に霊的な力場のコントロールを可能とする。

　　（魔色の結晶場）　（神光の結晶場）

　　因みにＧＤＷ世界観において、神性と魔性に序列は存在せず、属性の効果の違いでしかない。
　　ホワイト（光）とブラック（闇）の属性も基本的に対等であるが、これは誤解されることも多いようだ。
　　ホワイト属性に親和性の高い種族の多くが監視者に進化しているのが、誤解の１因とも言われる。
　　（大きなエネルギーを扱うことが多いために、必然的に理性の成熟が要求され、知性進化が誘発される）

　　ホワイト属性そのものは必ずしも「神聖な属性」ではなく、絶望的な破壊に関与することもある１方で、
　　ブラック属性は「空間に浸透する」特性のために、本来は能動的な効果を持っていないのだが、
　　他の属性の特性を強調するために、状況次第では世界秩序を混沌とさせるリスクを内包している。
　　しかし同時にその空間浸透特性により、宇宙空間の平衡性を担保する属性でもあるのである。
　　何より「光と闇の共演」がどれほど壮大かは、銀河の星海を見れば分かるだろう。

　　参考：ＧＤＷ異能設定取扱説明書
　　参考：超時空効果関連現象・アイテム・術式用語集


　◆特殊属性

　　属性（能力属性）には基本属性と特殊属性が存在すると考えられている。

　　特殊属性は、特殊存在場層という独立した“次元”で発動する効果を持つ属性であり、
　　基本属性よりも支配的な影響力を持っているが、その分制御が難しく、限られた個体にしか発現しない。
　　“銀河生態系”のバランスを取るために、こうした属性の持ち主が一定数発生する傾向があり、
　　種族の性質によって固有の特殊属性を発現しやすいなどの“ばらつき”はあるものの、
　　特定の種族が必ず特殊属性を発現するわけではなく、その資質自体に種族の序列は存在しない。

　　制御が難しいことから、他の波動能力のように「効果のベクトルを操作する」ことは限りなく不可能に近い。
　　（絶対不可能ではないが、それこそ宇宙の因果律に干渉するくらいのチートスキルが要求される）
　　そのため特殊属性の効果は基本的に、保有者から概ね球状に展開する。

◆ 【主な特殊属性とその効果】
アンチサイキック 特性：絶対属性 波動能力による干渉を無効化する特性を持ち、有効圏内では“肉弾”しか使えない。
　ただし保有者自身も波動能力の発揮が出来ないという諸刃の刃でもある。
　（保有者の存在場と連動しない波動制御デバイスは使うことが出来る）
ザイオニック 特性：絶対属性 殺意を無効化する特性を持ち、この属性の保有者を「殺す」ことは基本的に出来ない。
　ただし事故や病魔など、不可抗力に基づく死を回避する特性は備わっていない。
　神魔融合体にしばしば発現する属性だが、イコールではない。
ジェノレイズ 特性：優位属性 他者の存在場に干渉し、その破壊を可能とする。
　存在場そのものを損壊させるため、ダメージ回避は不可能だが、被害軽減は可能。
　（銀河社会には「攻撃から存在場の重心をずらす」という防御スキルがあるのだ）
　レストレイズとは効果を相殺し合う性質がある。
ハイペロード 特性：優位属性 有効半径内の空間を支配し、保有者に優位な環境をもたらす。
　有効圏内では銃弾や光線などの攻撃も任意に止めたり、跳ね返すことが可能。
　アンチサイキックに似るが絶対属性ではなく、１方で波動制御に融通が利く。
レストレイズ 特性：優位属性 他者の存在場に干渉し、その修復・補強を可能とする。
　存在場そのものを補強するため、短期的には延命効果も期待できるが、
　種族の限界を超えて永遠に生き続けることが可能になるわけではない。
　ジェノレイズとは効果を相殺し合う性質がある。【投稿設定】


　◆基本属性超因子

　　超因子は、超時空と接続する“空間の狭間”から生み出される量子的な存在であり、
　　通常時空の物理法則を超越する効果を持っているため、超時空効果を活用する銀河社会において、
　　超時空テクノロジーを支える重要な要素として知られている。
　　ただしその特性から、「空間を客観的に観察するスキル」がない限り、超因子それ自体を認識できず、
　　このスキルが空間テクノロジー分野の開拓と、銀河社会進出への条件の１つとなっている。
　　超光速技術などに用いる超物質も、超因子の効果を理解しなければ活用できない。

　　生命現象はその本質が「通常時空と超時空にまたがっている」ため、
　　生命自体は超因子を理解することが可能な潜在能力を持っているが、先天的に発現するわけではない。
　　ただ波動能力を発動する際に、超因子が重要な鍵を握っていることから、
　　波動能力を開発し洗練させる過程において、超因子への理解が進む場合が多いとされている。

　　属性超因子は、基本属性と呼応・共鳴する性質を持った超因子を指す。
　　基本属性がそうであるように、９種類の属性超因子が存在し、生命存在場層がこれと共鳴することで、
　　それぞれの属性に関連した波動能力の発揮が可能であると考えられている。
　　（これらとは異なる効果を持つ超因子も存在する）

◆ 【９大属性超因子の各特性について】（参考関連設定：属性開放現象）
フォトニクス 共鳴属性：ホワイト 9大属性超因子の1つで、ホワイト属性と共鳴する。
　エーテルエネルギーの振舞いや、空間の浄化現象などに関与。
　ＧＤＷ世界観におけるフォトン（光子）に相当。
グラヴィクス 共鳴属性：クリアー 9大属性超因子の1つで、クリアー属性と共鳴する。
　重力に作用し、空間の壁を越える効果に関わることもある。
　空間テクノロジーを支える超因子としても重要な役割を持つ。
　ＧＤＷ世界観におけるグラヴィトン（重力子）に相当。
ダグロニクス 共鳴属性：ブラック 9大属性超因子の1つで、ブラック属性と共鳴する。
　能動的な振舞いは少ないが、空間に潜在し間接的に支配する。
　ＧＤＷ世界観におけるダークマターに相当。
フロディクス 共鳴属性：レッド 9大属性超因子の1つで、レッド属性と共鳴する。
　原子の振動などに影響し、化学変化を促進・活発化させる。
　ＧＤＷ世界観におけるフロジストン（燃子）に相当。
アクロニクス 共鳴属性：ブルー 9大属性超因子の1つで、ブルー属性と共鳴する。
　質量の流動化に影響し、摩擦制御や形状変化などに作用する。
ライオニクス 共鳴属性：イエロー 9大属性超因子の1つで、イエロー属性と共鳴する。
　電磁気の振舞いに作用し、原子核の振舞いにも影響を持つ。
　ＧＤＷ世界観における電子に相当。
メルディクス 共鳴属性：マゼンタ 9大属性超因子の1つで、マゼンタ属性と共鳴する。
　生命の感情や衝動に作用し、それがもたらす結果を左右する。
エルトニクス 共鳴属性：シアン 9大属性超因子の1つで、シアン属性と共鳴する。
　静的な効果に関与し、生命においては理性と相性が良い。
　ＧＤＷ世界観における霊子に相当。
タキオニクス 共鳴属性：グリーン 9大属性超因子の1つで、グリーン属性と共鳴する。
　超時空に干渉し、生命においては進化や時空超越に関与する。
　タキオンテクノロジーを支える超因子としても重要な役割を持つ。
　ＧＤＷ世界観におけるタキオン粒子に相当。


　◆特殊超因子

　　特殊超因子は、基本属性とは共鳴せず、独立した効果を持つ超因子を指す。
　　特殊属性とは関係ないので注意（特殊属性は独立した存在場層によって周囲の環境を支配する）
　　元素転換や存在場層の変異を引き起こす性質を持っている場合が多く、
　　超宙域のような不安定な空間において生命が変異する際に影響を持つという説もある。

　　また超生命に相当する特異な存在場パターンを有する生命体が、
　　自身の影響力を拡大させる効果を持つ、独自の超因子を作り出すケースもある。
　　超生命に該当する生命体は銀河生態系の秩序に干渉する資質を持っており、
　　こうした干渉の際に、自身や“眷属”が保有する超因子を活性化させることが多いようだ。
　　広く見れば、系統因子の空間拡散に似た現象とも言える。

◆ 【特殊超因子の各特性について】
ヴィリギクス 分類：ゾアクロイド超因子
　（構造変異特性）		 生体組織を無機質化させ強化する特殊超因子の１つ。
　主にヴィルガイアスが宿主とする。
オメガリクス 分類：ゾアクロイド超因子
　（構造変異特性）		 能力進化のベクトルに干渉し、生命因子の合成に効果を持つ。
　主にオメガノイドが宿主とする。
カーボリクス 分類：人工超因子
　（構造変異特性）		 生体組織の機属的な再編（有機機械化）を引き起こす。
　タイランタ連邦が開発し、カーボロイドの合成に用いた。
　カリオニクスと効果が類似し、ギルザムが起源という説がある。
カリオニクス 分類：元素転換超因子 化合物の無機質化を引き起こす特殊超因子の１つ。
　カリオロイドを始め、主にカリオス生命群が宿主とする。
　これを含有する“元素転換素材”の代表格がメタ・クォーツ。
キュルヴェリクス 分類：存在場干渉超因子 生命存在場層への干渉をリセットする遮蔽効果を持つ。
　主にキュヴェイロンが宿主とする。
　リルジェリクスの効果を消すため人為加工の形跡がある。
ゼヴァリクス 分類：ゾアクロイド超因子
　（構造変異特性）		 生体組織を変質させ強化する特殊超因子の１つ。
　効果がカーボリクスに似る、主にゼヴァロイドが宿主とする。
セヴィリクス 分類：ゾアクロイド超因子
　（構造変異特性）		 生体組織を変質させ強化する特殊超因子の１つ。
　主にセヴィリアンが宿主とする。
ゼノヴァリクス 分類：元素転換超因子 化合物の無機質化を引き起こす特殊超因子の１つ。
　ヴァーディッシュやゼノファングなどが宿主とする。
ディルギクス 分類：ゾアクロイド超因子
　（構造変異特性）		 生体組織を変質させ強化する特殊超因子の１つ。
　主にディルギアンが宿主とする。
　これを含有する生体装甲がディルギクス・シェル。
ハーディクス 分類：ゾアクロイド超因子
　（存在場干渉特性）		 因果律の連続性を混乱させる効果を持つ。
　主にハーディシアンが宿主とする。
　これを含有する生体装甲がハーディクス・カウル。
メイファリクス 分類：元素転換超因子 化合物の無機質化を引き起こす特殊超因子の１つ。
　クロスティオンやケイオシスなどが宿主とする。
リルジェリクス 分類：人工超因子
　（存在場干渉特性）		 生命存在場層に干渉し操作する効果を持つ。
　人為起源で“人工魔人”リリュティクスなどが宿主とする。
　これを含有する“精神干渉素材”の代表格がリリガズム。
レイオニクス（GDW版） 分類：人工超因子
　（存在場干渉特性）		 異種族の行動を制御する効果を持つ。
　人為起源で、主にレイヴレイズが宿主とする。【２次創作】

　
【Meking Memo／設定補記】
　能力属性の概念は、2007年頃から2012年頃にかけて作成・考証した、複数の設定群を再編整理したもの。
　ファンタジー作品などでネタになる「火属性」や「水属性」などを、ＧＤＷ流に解釈したものであり、
　根源系統分類に合わせて９種類存在するのが特徴の１つである。
　ファンタジーにおける属性設定は４種類か５種類であるが（中世の元素理論をモチーフにしているのだろう）、
　宇宙を舞台にしたＧＤＷでは、もう少し多めに設定しても良いとの判断であった（笑）

　また本文でも書いているとおり、ＧＤＷ世界観では「光と闇の関係」に序列を想定していないのも特徴の１つである。
　ファンタジー創作では「神と悪魔の戦い」といった神話的なモチーフを持つため、光と闇に序列を想定しがちだが、
　ＧＤＷ世界観ではあくまでも「宇宙法則の解釈」に徹し、差別的に扱わないことを由としている。
　これも本文で書いているが、「光属性」とて解釈１つで、世界を滅ぼす絶望の効果になり得るからだ。
　神の栄光を絶対普遍と見なす聖書世界観ではそれもアリだろうが、その価値観に支配されない限り迷惑な話である（笑）

　超因子の概念は、1995年頃から2012年頃にかけて作成・考証した、複数の設定群を再編整理したもの。
　実はこちらの方が能力属性の概念より原案が古く、時空を超越した効果（超光速など）の説明に使う概念として、
　タキオンなどの仮想粒子をネタにした1990年代がそのルーツになっている。
　（タキオンはかつて、光速を超えた現象を司る粒子として理論的に想定されたものである）

　この原案を、基本属性との互換性を想定して2010年代に再編したものが現在の設定になっており、
　光子や電子、重力子といった実在すると考えられる量子的な存在を組み込んでいるのが特徴である。
　これはＧＤＷ世界観の空想科学理論を「現実の科学理論とオーバーラップさせる」という意図による。
　現実世界の科学理論と全く違うものではなく、その延長線に存在する概念と見なしているからだ。
　現に現実の科学においても、超光速や異次元の概念は、必ずしも“全否定”されてはいないのである。
　（理論的に説明できない現象については、研究対象になりにくいため相手にしていないことが多いだけである）

　因みにフロジストンというのは、18〜19世紀に想定された仮想粒子である。
　燃焼という現象を、酸素の化学変化ではなく「フロジストンの消費現象」と解釈した時代があったのだ。
　このネタを“空想科学”化したものがフロディクス（レッド属性超因子）である。
　かつて科学者たちもそういう解釈をした時代があったのだから、空想科学的にはアリだろう（笑）
　また霊子というのは、霊的な効果を空想科学化した概念で、精神世界ジャンルで良く話題になる。
　これに関わり、生命が意識の効果によって、物理現象に干渉し得ると主張した学者も過去に実在するのだ。

　１方特殊超因子は、生命の突然変異などのＳＦ的な効果を説明するために作ったアイテムである。
　生命の突然変異を促進させるオメガリクス、無機物への元素転換を誘発するカリオニクスがその代表格かつ原形で、
　（どちらとも1990年代に原型が生まれており、これにタキオニクスを加えた３種が超因子の原風景だ）
　この超因子によって、ミュータントや金属生命体の出現を説明できるようになっている。

　また必ずしも直接的なモチーフではないが、マーベルコミックスのインフィニティ・ストーンにも影響を受けている。
　“本家”では宇宙創世時の６大特異点を凝縮した物質態としてインフィニティ・ストーンが設定されており、
　このコントロールにより人間をはるか超越したヒーローやヴィランの能力を発揮できるという設定は、
　ＧＤＷ世界観における超因子や特殊属性などの考え方とよく似ているのである。
　ただしインフィニティ・ストーンは「全部集めると宇宙を書き換えられる」というチートかつ物騒なアイテムであるが、
　ＧＤＷ世界観は「宇宙の危機を想定しない」ため、それほどチートな効果も想定しない（笑）

　特殊属性は「異能の無効化」を意図したアンチサイキックの概念から発展したもの。
　『ジョジョ』シリーズのスタンド能力や、『とある魔術』シリーズの異能ブレイカーなどに似た発想だがモチーフではなく、
　「特殊な異能に依存したバトルではなく、テクニカルなシーンを描きたい」という思いから生まれた経緯がある。
　ただし“空間支配属性”ハイペロードは、『ＧＦＷ』で言及された“支配者の能力・カイザー”にモチーフがある。

　
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