ＧＤＷ超物質概論

ＧＤＷ-ＩＴＥＭＳ
（アイテム設定集）

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★超物質概論　統合ナンバー：IC-Z03

　
　ＧＤＷ世界観では、宇宙を通常時空と超時空に分けて解釈する。
　これは現実世界における、宇宙や“子宇宙”と、その外側の“無の世界”のモデルに似るが、
　異なる法則が支配する世界であると同時に、両世界をつなぐ触媒的な要素を内包すると考える。

　こうした触媒的な要素の１つが生命現象である。
　生命現象は２つの性質の異なる存在場層を同調共鳴させることで、通常時空に肉体を持ちながら、
　超時空の法則を活用することが可能なポテンシャルを有しているからだ。
　銀河社会で暮らす多くの種族が持っている波動制御能力も、こうした生命現象の産物である。

　そして、もう１つの重要な触媒要素が、超物質である。
　超物質は「超時空に潜在可能な物質態」を意味しており、物質に似るが物質そのものではない。
　超時空の法則の１つである超因子の効果を内包する結晶状の物体であるが、
　空間テクノロジーなど、時空を超えるノウハウがなければ、超因子と同じく認識自体が難しい。
　（こうしたノウハウがない場合、存在の不確かな影のようなイメージで捉えられる）

　銀河社会は、この超物質を活用することで、広大な銀河を渡り歩く術を獲得している。
　超因子の効果を内包する超物質は、物質に似た振舞いをするため、触ったり加工することが可能で、
　（ただし直接触れるためには、波動制御能力などの超時空とつながる方法が必要だ）
　それ自体も空間を超越する効果を内包しているため、空間テクノロジーなどを支える素材となる。
　銀河社会の高度な技術を支える“基礎”となる素材こそ、超物質であると言えるだろう。

　◆超物質含有素材

　　超物質それ自体は、物質に似た振舞いをするが、物質そのものではないため、
　　通常時空においてはあたかも反物質のように不安定であり、崩壊しやすいという特性を持っている。
　　（必ずしも反物質のような“爆発”を起こすわけではないが、効果減退のリスクが高い）
　　純粋な超物質をそのまま活用することは、不可能ではないが非常に難しいのである。

　　そのため、銀河社会が超物質を文明活動に利用する場合、超物質そのものではなく、
　　超物質を含有する物理的な素材を加工する形で利用しているケースが多い。
　　こうした素材を超物質含有素材と呼び、銀河社会では様々な超物質含有素材が多様に活用されている。
　　銀河列強クラスの発展を遂げた文明の場合、こうした素材を人為的に生み出すノウハウもあり、
　　金属質の特性を有する場合は、超物質含有合金と呼ばれることもある。
　　自力でこうした素材を生産できる文明は、まさに「空間を手玉に取る」ことが出来るのだ。

　　また監視者やザイオノイドといった高スペック種族の場合、
　　波動制御能力の延長線でこうした超物質含有素材を生成することが可能なケースもある。
　　ＧＤＷ世界観には“物質化能力”を持っている種族もいるが、こうした能力ジャンルの中でも、
　　最も高度なものが「超物質含有素材の自力生成」であると言われている。
　　（銀河列強が空間テクノロジーを駆使してやっと生産できる素材を自分の能力だけで生み出せるのだから）
　　中には自分の肉体そのものが、超物質含有素材で出来ているケースまであるようだ。

　主な超物質含有素材のリスト

　◆様々な超物質

　　銀河社会の一般的な認識においては、超物質と呼ばれるだけで１つの素材のように見られがちだが、
　　実は超物質には複数の“超元素”が存在し、それぞれ固有の効果を内包している。
　　これは超物質を生成する際に、超因子が関わっているために生じる“個性”なのである。
　　通常時空に存在する様々な元素のように、固有の“特性”を有する超物質が存在しているのだ。

　　こうした固有特性を持つ超物質を、超物質元素と呼ぶことがある。
　　ただし超物質は単独では通常時空において不安定であるため、そのまま使われることはまずなく、
　　超物質含有素材の形で利用されている場合がほとんどである。

◆	【主な超物質元素のリスト】
	超物質元素名	対応属性	概　　　要
	フォルティロス	ホワイト	属性超因子フォトニクス（光子）と共鳴する超物質元素。　プラズマなど超高エネルギーの制御に優れた適性を発揮する。
	グラヴィティロス	クリアー	属性超因子グラヴィクス（重力子）と共鳴する超物質元素。　重力波やエーテル波のコントロールに優れた適性を発揮する。　エーテルドライブやリパルサードライブの小型化に効果的な素材。
	ダグマティロス	ブラック	属性超因子ダグロニクス（ダークマター）と共鳴する超物質元素。
	フロヴァティロス	レッド	属性超因子フロディクス（燃子）と共鳴する超物質元素。　燃焼現象を能動的に制御するのに優れた適性を発揮する。　本来燃焼が困難な真空や酸素がなくても「擬似的に燃やす」ことが可能。　小型リパルサードライブのスタータとしても活用されている。
	アクアティロス	ブルー	属性超因子アクロニクスと共鳴する超物質元素。　流動現象を能動的に制御するのに優れた適性を発揮する。
	ライオティロス	イエロー	属性超因子ライオニクス（電子）と共鳴する超物質元素。　電磁現象を能動的に制御するのに優れた適性を発揮する。　グラヴィティロスとの併用で電力を空間に閉じ込めることが出来る。
	メルドティロス	マゼンタ	属性超因子メルディクスと共鳴する超物質元素。　感情の制御に有効で、魔力（妖力）と相性が良いことが知られている。　波動制御デバイス機器の中核として欠かせない素材とされている。
	エルマティロス	シアン	属性超因子エルトニクス（霊子）と共鳴する超物質元素。　理性の制御に有効で、霊力（神力）と相性が良いことが知られている。　波動制御デバイス機器の中核として欠かせない素材とされている。
	タキオナティロス	グリーン	属性超因子タキオニクス（タキオン）と共鳴する超物質元素。　タキオン波のコントロールに優れた適性を発揮する。　タキオンドライブやテラゲイトのコンパクト化に欠かせない素材で、　タキオンコイルの芯となるザイノファイバー類の主導的な成分となる。

　◆超物質結晶と超物質外装

　　超物質は、それ自体が結晶体のような振舞いをする（ただし物質そのものではない）が、
　　こうした超物質が更に凝縮し、文字通り鉱物結晶のような形態を取ったものが存在している。
　　こうした特殊素材を超物質結晶と呼ぶが、純粋な超物質が通常時空では不安定であるのと同様に、
　　超物質結晶も放射性重元素のように不安定で崩壊しやすいリスクを内包している。

　　高純度の超物質の塊であるだけに、扱いを間違えると破壊的な事態を招くなど色々と危ない素材であるが、
　　それだけに信じられないほど莫大なエネルギーを蓄えることが可能であり、
　　そのエネルギー効率の高さから「掌サイズの小宇宙」などと形容されることもある。
　　きちんと監理されたシステム内で扱われる限り、非常に重宝される素材でもあるのだ。
　　人為生成も可能であるが、不安定なだけにその難易度は超物質含有素材よりもはるかに高く、
　　銀河列強クラスの文明でも扱いが難しいため、監視者クラスの技術が必要であると言われている。

　　また高度に進化した監視者種族やザイオノイドが、自ら生成した超物質で身を守ることがある。
　　こうした超物質を防御に用いたアイテムが超物質外装であり、純度が高いほど扱いは難しくなるが、
　　超物質結晶がそうであるように、純度が高いほど大きなエネルギーを扱えるようにもなる。
　　ザイオノイドでも監視者相当（俗に言う“戦神族”）かそれに準じる理性や冷静さ、
　　そして爆発的なポテンシャルをコントロールできる器用さがなければ、扱えないと言われている。

　　もっとも波動制御能力を鍛えれば、出力次第では自力で空間シールドを形成することも十分に可能なので、
　　わざわざ扱いの難しい超物質外装の形成にこだわるのも、必ずしも合理的ではなく、
　　こうしたアイテムの活用は実用性以上に、むしろ「修行として使う」ケースが多いと言えるだろう。
　　超物質の振舞いに干渉できるほど波動能力を洗練させれば、当然それ以外の能力は楽に使いこなせるのだ。

　主な超物質外装のリスト

　

【Meking Memo／設定補記】
　2002年頃に初めてイメージした素材であるが、原形は1990年代から存在する。
　要はＳＦやファンタジーでネタになる「超越的な効果を持った素材」のポジションを担うアイテムで、
　インフレーションした特別扱いにならないように、ルールを考証したものである。

　現実世界において、実証されている物理法則を超えることは、論理的に不可能だとされているが、
　ＧＤＷ世界観では「超時空の法則を活用する」ことで、その超越が可能という解釈をしている。
　そしてそれを可能にするため、「生命が超時空に干渉できる」という特性を設定した。
　ＧＤＷ世界観では、いわゆる魔術系の術式やエスパー的な異能は、こうした効果として説明するのだ。

　そしてこうした異能属性を「超科学によって文明に活用する」ために、超物質が用いられるのである。
　超時空の法則に影響を受けている「物質のような存在」だから、空間を超えるなどの効果を秘め、
　ザイオノイドなどの高スペック種族が、強大なパワーを発揮する背景として使うことが出来る。
　もちろん超光速エンジンなど、ＳＦ的なテクノロジーにもこの素材が必須なのである。
　それと同時に、不必要なインフレ設定を回避するため、不安定性などの制約を設けており、
　これを扱うには相応に高度な技術を持ち、聡明でなければいけない設定になっているのだ（笑）

　また2010年頃まで、超物質は単独の設定であり、そこから先の掘り下げは行っていなかった（汗）
　超物質が生成される背景に超因子の触媒効果があり、そのため複数の個性を持つ超物質があるという、
　現在の設定は比較的最近思いついたアイデアであり、実はまだ十分に確立していない（爆砕）

　その１方で、爆発的なエネルギーを内包する高純度の超物質集合体である超物質結晶は、
　マーベルコミックス最大のキーアイテムである、インフィニティ・ストーンに影響を受けている。
　本家のように宇宙を書き換えるほどの効果はないが、切り札的なアイテムとして使いたい。
　高度に進化した種族が身にまとう超物質外装は、ウルトラマンの巨人形態がイメージソースであるが、
　天使の翼や天女の羽衣のようなファンタジーアイテムに応用可能だと考えている。

　ＧＤＷ世界観では「唯一的な特別扱い」を極力しない方針になっており、
　全ての設定に共通項のある類似要素が存在し、グループを作っているという考え方を採用している。
　唯一絶対的な神の化身や、スーパーヒーローのために作った世界ではなく、
　宇宙の危機も想定しない「平和な銀河社会」を優先する創作では、重要な方向性だと思っている。

　例えば核物質は放射線を発して連鎖的に崩壊する不安定で危険な元素群であるが、
　ウラニウムもプルトニウムも決して特別ではなく、周期表に記載される１元素に過ぎないのと同じことだ。
　要は「空間を超えた技術」を使う銀河社会を支える、現実世界の核物質に相当する素材が超物質であり、
　銀河社会の文明が「人類よりも先に進んでいる」重要な指標でもあるのである。

　

◎主な超物質含有素材のリスト
素材名	統合ナンバー	素材概要	備考

アムドラド合金（アムドラド鋼）	IM-USU21001M01	旧アムーグア帝国で開発された高強度金属素材。　応力分散のためにグラヴィティロスなどを含有する。
イグゼルコン	IM-EXU20201C01		透明鋼などがモチーフ。
ヴォルマーグメタル	IM-MZLC2061MC1	ヴォルマグスが開発した高強度金属素材。　アクアティロスを含有し極めて硬く同時に粘り強い。	【2次創作】GDW世界観におけるマグマチック合金。
エマーテル（エマテリウム）	IM-ATT20801M01	惑星エマラなどで産出する鉱物資源。　淡い紫色の金属で、ゴールドとシルバーの性質を併せ持つ。
ザイノファイバー類（※総称）		タキオンコイルなどの芯になる繊維素材の総称。　タキオナティロスを含有することが多い。
ザインハルコン	IM-ATU19601C01	タイランタ連邦で開発された高強度結晶素材。　複数の超物質元素を含有する半透明のパネル素材で、　艦艇の装甲や強化兵の武器に採用した。
ジェネレウム合金（ジェネレウム鋼）	IM-EXU20201M01	イグザ連合で開発された代表的な金属素材。　応力分散のためにグラヴィティロスなどを含有する。　装甲素材によく用いられるがそればかりではない。
スペクタス・クォーツ	IM-ATK20201C01	惑星スペクタスなどで産出する鉱物資源。
ゾイメトリウム（ゾイメタル鋼）	IM-ATKC2031MC1	惑星ゾイムなどで産出する鉱物資源。　精錬することで強靱な装甲や刀剣の素材になる。　アクアティロスを含有していることが分かっている。	【2次創作】GDW世界観におけるメタルＺ。
センディリウム	IM-CSMS2091M01	遊星センディーラなどで産出する鉱物資源。　アクアティロスを含有し極めて硬く同時に粘り強い。　金属神センダンロウの肉体を構成する物質でもある。	ブルーメタルなどがモチーフ。
タイタニウム（タイタニウム鋼）	IM-ATU21501M01	チタンの同位元素だがチタンより強度に優れる。　アクアティロスを含有していることが分かっている。	スペースチタニウムなどがモチーフ。　（草案では2次創作だがその後独立した）
ディスドラム鋼	IM-USU21001M02
ポップル・ステラー	IM-ATKS2082	惑星ファムシーナなどで産出する鉱物資源。　グラヴィティロスを含有するため斥力効果を秘める。　精錬することで“飛行石”となる。	【投稿素材】
ミゼル・クォーツ	IM-MZAN2061C01	ミゼル大星雲などで産出する鉱物資源。　複数の超物質元素を含有する結晶状の無機物。　天然のターミナルクォーツとしても使われる。	インフィニティストーンなどがモチーフ。　（世界を書き換える力はない）
メタ・クォーツ（メタ・ソリッド）	IM-ATU19601S01
リーディウム合金（リーディウム鋼）	IM-LVU20801M01	リーヴァス銀河連合で開発された高強度金属素材。　応力分散のためにグラヴィティロスなどを含有する。
リオハリウム	IM-CSMS2093M01	惑星リオハルゴンなどで産出する鉱物資源。　複数の超物質元素を含有し、外観はゴールドに似る。　金属神ルリオハンゴの肉体を構成する物質でもある。	オリハルコンなどがモチーフ。
ローグ合金（ローグ鋼）	IM-ATU19601M01	タイランタ連邦で開発された高強度金属素材。　応力分散のためにグラヴィティロスなどを含有する。　艦船の装甲などに用いられるが加工が難しい。

◎主な超物質外装のリスト
外装名	統合ナンバー	外装概要	備考

ウィンジェル（※総称）		翼状に展開される超物質外装のグループ。　セラム背面の波動翼が最も有名。	天使の翼などがモチーフ。
エクシオーラ		体表を包み込んで保護する超物質外装の１種。　エクシマーが開発し、高度に洗練させている。
グラウディン（※総称）		ガスのフィールドを生み出す波動制御術式の１種。　繊細な雲のような形で発動者の周囲に展開する。　超物質の含有率が低い分、扱いが容易とされる。　メズシュリーやセンゲンがよく活用している。	神仏の雲などがモチーフ。
真装体（※総称）		抽象的な巨神像のような形態を取る超物質外装。　アーティロードやスペリオスの有事形態として有名。	ウルトラマン巨人体などがモチーフ。　（草案では2次創作だがその後独立した）
スペリオル・マトリクス		生命体の肉体と融合した超物質外装の変化形。　能力進化の奇跡とされ、最も強靱な体組織の１例。　カリオロイド・スペリオルの分析で発見された。
ディルギクス・シェル		ディルギアンの体表を構成する外骨格組織。　超物質外装の変化形で肉体と同化している。　（スペリオル・マトリクスと互換する生命現象の１つ）
ハーディクス・カウル		ハーディシアンの体表を構成する外骨格組織。　超物質外装の変化形で肉体と同化している。　（スペリオル・マトリクスと互換する生命現象の１つ）

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