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★波動制御生体器官概論 統合ナンバー：CX-Z07 |
ＧＤＷ世界観には様々な種族が存在するが、それらには一定の法則が存在している。
例えばＧＤＷ世界観における生命は、様々な固有の波動能力を発揮する特性を持っている。
波動能力（波動制御能力）とは、通常時空の物理現象を超越する効果を持つエネルギー制御能力を指し、
消費者以下の文明水準では“超能力”や“異能”などの俗称で説明されるか、迷信扱いされるものであるが、
ＧＤＷ世界観では、生命現象を通常時空と超時空に存在場を潜在させると解釈するため、
こうした波動能力の諸現象を説明可能であり、また銀河社会において能動的に発展させることが出来る。
本特集においては、こうした波動能力を解放するために生命が獲得する、独自の生体器官について解説する。
銀河社会に関わる文明種族だけでなく、文明を持たないクリーチャー種族、ザイオロード、神獣族なども含めて、
少なくない種族が「波動能力を効果的に発揮するための生体器官」を持っており（これに依存しない種族も少なくないが）、
またこうした器官自体が、生命現象を通常時空と超時空に潜在させる触媒の役割を果たす。
◆波動感知角（ザイオニクスホーン）
波動感知角とは、その名の通り、エーテル波やタキオン波を感知するためのセンサーの機能を持つ器官である。
まさに“角”や“突起”のように肉体から突出して形成される（耳の機能を兼ねることもある）ケースが多く、
その機能はタキオン通信用のタキオンコイルなどと互換し、構造としても似ている場合が多い。
波動能力に関わる生体器官としては、最もポピュラーに見られるものの１つである。
とりわけ角の中にザイノファイバーに相当する“霊的神経系”を持っている場合は、感知精度が高いと言われている。
超物質含有物質を内包する場合、ザイオニクスホーン（ザイオティロスホーン）と呼ばれることもあるが、
全ての感覚器官としての“角”が、ザイオニクスホーンの機能を持っているとは限らない。
（ロレンチーニ器官などのように、超音波に関わる感知機能を持つ器官であることも少なくないためだ）
◆波動制御核（ターミナルクォーツ及びターミナルクラスター）
波動制御核とは、その名の通り、波動能力の効果やベクトルを制御するために使われる“生体ＣＰＵ”である。
有機結晶ないし無機結晶を主成分とした、宝石を思わせる外観を持っているケースが多く、
こうした器官が神経系の束のある場所などに、生まれつき埋まった状態で生まれてくる種族が存在する。
波動能力に関わる生体器官としては、ポピュラーとまでは言えないが、それほど珍しいケースではなくよく見かける。
銀河社会のテクノロジーでは、ターミナルクォーツの機能と互換しており、
超物質含有物質を含んでいることが多く、こうした器官を持っている種族の方が、
持っていない種族に比べて、波動制御術式の洗練が容易であるとされている（後天的な訓練で補完は可能であるが）
ただし外から見えない体内に波動制御核を持っている種族も存在し、外観だけでは判断できない。
更に高エネルギーの制御に優れた波動制御核を形成する種族も多数ではないが存在する。
コンパクトな原子炉ないし核融合炉に似た構造を持つ多層シェル状の器官であり、中心に結晶状のコアを持つ。
ターミナルクォーツの周囲をナノサイズの粒子加速器が取り巻いた構造になっており、
爆発的なエネルギーを効果的にコントロールするのに優れていると考えられている。
ザイオノイドやザイオロードの１部が、体内にこうした器官を形成していると考えられているが、
ジェネティックのように後からインプラントされている場合、制御が難しいケースが多いとされている。
（これは遺伝子や存在場に記録された経験値の蓄積を瞬時に反映することが出来ないためだと考えられている）
これを超時空テクノロジーでアイテム化したものがターミナルクラスターである。
◆生体核反応炉（ザイオナック）
ザイオナックは、原子炉や核融合炉に準じる機能を持つ特殊な生体器官の総称である。
ザイオノイドやザイオロードの体内に形成されていることが多く、広義の波動生体器官として分類される。
直接的な波動能力に干渉する器官ではないが、超物質などが鍵を握ることが多いからだ。
核分裂も核融合も、条件次第では数万度以上という超高熱を放射し、
プラズマを生み出すような環境に耐える物質は通常時空にはない（素粒子を分解出来るエネルギー量だからだ）
この現象を制御するには、強力な電磁場でプラズマを包み込むか、超物質の遮蔽構造が必要であり、
これを生体器官として形成する種族のケースが少数ながら存在するのである。
（因みに超時空に存在場を潜在させる生命現象は、理論上超物質に干渉することも可能である）
とりわけザイオロードは肉体を支えるためだけにも莫大なエネルギーが必要となることから、
程度の差はあっても、こうした核反応かそれに準じる現象を支える器官が必要なことが多いと言われている。
（平均体長が100mを越えるような種族は、通常時空に由来する物質だけでは「体が持たない」のだ）
種族によっては、このプラズマを飛翔能力のために活用することもある。
◆プラズマ・ウィング
プラズマウィングは、プラズマを放射して推進力を得る機構の中で、擬似的な推進翼の構造を持つものの総称である。
広義にはロケットエンジンや核融合エンジンに近いが、放射するプラズマがエネルギーの翼のように展開するのが特徴だ。
ただし翼のように揚力を得るわけではなく、そのエネルギーベクトル自体が推進力となるのである。
銀河社会では比較的低水準の動力装置であり、エアフライヤーなどの小型ビークルに装備されるケースが多い。
リパルサードライブ・スタータなどから直接エネルギーを取り出してプラズマ化させる変換器もある。
エイリアン種族の中には、こうした機構を生体器官として保有しているケースがある。
（ヒューマノイド種族の場合はウィンジェルのように外装的に形成するケースがほとんどで、生体器官となるケースは希だ）
とりわけ、波動出力値の高いザイオノイドにしばしば見られるパターンだ。
これは日常的な活動エネルギーとして、プラズマを生成する必要のある生態を持つことが多いためでもあるだろう。
ウィンジェルやエーテルセイルのように、超物質などを介した超時空効果で推進力を得るわけではなく、
核融合炉を使った推進器（プラズマドライブ）のように、プラズマ自体のエネルギーが推進力をもたらすのだ。
（体内でプラズマを生成するために、原子炉に準じる特殊な器官を持つことも多い）
◆エーテルセイル及びエーテルフラップ（タキオンセイルを含む）
エーテルセイルは、エーテル波のベクトルを感知するウィング状のシステムで、超光速宇宙船がよく採用する。
巨大な「翼」よりも、姿勢制御の「帆」として用いられることが多く、
１部の宙棲クリーチャー（ザイオロード）種族が、翼状の器官にエーテルセイル機能を持っているとされる。
またこうした機能を翼に形成する種族は、しばしば自力で重力を制御できるとされる。
（生命現象における重力制御は、念動効果と互換するため実はそれほど特殊なケースではない）
明確な翼状ではなく、小さな羽毛状の器官を複数形成し、能動的に風を操る種族も存在することが分かっており、
こうした種族はエーテルフラップに相当する器官を持っていると考えられている。
物質的な構造を持つエーテルセイルではなく、エネルギーの翼（ウィンジェル）として持つケースもしばしばあり、
個体によってはタキオンセイルの機能を持つこともあり、自力で空間の壁を超えて移動可能になる。
（ただし莫大なエネルギーが必要であるため、個体の波動出力だけでなく外力制御のノウハウが必須となる）
◆超物質外装（ウィンジェルなどを含む）
超物質外装は、その名の通り超物質を凝縮して形成される外装のことである。
超物質単体では不安定だが、含有物質とすることで安定化させることが可能であり、濃度を引き上げることで、
安定化の難易度が高くなる１方、高度な応用性を期待することが出来る。
ザイオノイドや波動制御能力水準の高い監視者や開発者の１部は、こうした超物質外装を自力で生成し、
身を守るシールドの代わりにしたり、波動能力の効率を引き上げる触媒に使っている。
それ自体は生体器官そのものではないが、同調させることで「体の１部になる」と言われている。
セラムなどが形成するウィンジェル（波動翼）も超物質外装の１種である。
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【Meking Memo／設定補記】
概念としてまとめたのは2019年であるが、2000年代からイメージ自体は存在していた。
霊的または超感覚的な能力を発揮するのに使われる、生態的な器官の概念をまとめたものである。
別に全ての種族が、こうした“専用器官”を持たねばならないとは思っていないが、
人間とは異なる外観を持つ種族が「どうしてその外観なのか」を説明するためのコネタとして使っている。
ザイオニクスホーンの概念は、「角を持つ種族」の外観を特徴付ける「角」の役割を考証したもので実は結構新しい。
野生動物にとっての角は、オスの縄張り争いなどに使う武器であるケースが多いが、
文明を発達させ銀河社会に進出した開発者たちが、角を突き合わせて縄張り争いするのもマヌケな話（爆）であり、
その代わりとして「何らかの感覚器官として使う」イメージは以前から漠然とあった。
これをタキオン通信機などの原理と互換する「霊的な器官」としてまとめたのが現在の設定である。
またスピリチュアルな概念では「霊感の角が生中心に生える」イメージがあるのも、モチーフとなっている。
エルフなどのように、長い耳を持っている高スペック種族にも応用が利く概念だと思う。
波動制御核（ターミナルクォーツ及びターミナルクラスター）は、元々は“第３の目”から生まれた発想である。
G-maのオリキャラデザインの中には、この第３の目のような機能を持つ結晶状の器官を、
頭部以外の場所（肩や腰、胸元などが多い）に複数形成したキャラクターがしばしば登場するのだが、
こうした結晶器官の役割について掘り下げたものが、現在の設定になっている。
高エネルギー波動制御核に関しては、イメージソースとなったのは実はゴジラの体内に推測される生体原子炉であり、
これを単純に原子炉や核融合炉に留まるものではなく、高エネルギー制御に活用するための多機能器官として、
ターミナルクォーツの発展型であるターミナルクラスターと関連付けた概念である。
アイアンマンの主なエネルギー源である、アークリアクターのビジュアルにも影響を受けている。
（ターミナルクラスターの概念はアイアンマンを知る前からあったが、アイアンマンのビジュアルがイメージの補強に役立った）
ザイオナック（生体原子炉）は上記の高エネルギー波動制御核よりも前からイメージとしてはあり、
ゴジラの生体原子炉などがイメージソースになっているが、テキストとして確立したのは最近である（汗）
（ウルトラ怪獣などから連想したザイオロードの概念が余りに標準化し過ぎて、明文化するのが遅れたorz）
超物質を内包するのは、現実の原子炉や核融合炉が、特殊な遮蔽装置を持っていることがモチーフである。
原子炉には制御棒があり、核融合炉は超高温のプラズマを電磁場に閉じ込めているように、
物質的な肉体を破壊してしまわないための特殊な遮蔽材が必要だったからだ。
因みにザイオナックという固有名詞はフォーナックス（炉）から連想したものだ。
「ザイオ」はＧＤＷ世界観において、「超越的な」とか「究極の」を意味する時によく使う表現であり、
元々はギリシャ文字における「Ｚ（ザイン）」から作った“ＧＤＷ宇宙語”のアイデアである（笑）
ザイオノイド、ザイオロード、ザイオロイドに始まり、ザイオニック、ザイオニスト、ザイオキャリバー、ザイオアカデミアムなど、
世界観で上位の概念を説明する場合にこの言い回しをよくする（爆）
原子炉よりも上位の動力炉の概念もあるのだが、ここでは総称という形で使っている（汗）
プラズマウィングは、草案的なイメージ自体は古典期から存在するが、テキストとして確立させたのは最近である（汗）
本文の通り、推進力として放射するプラズマ自体を翼に見立てる機構のアイデアであり、
ザイオノイドのような高スペック種族が、これを固有能力として解放するイメージも比較的以前からあった。
典型的なものはディルギアンのゾウルが背中に形成する噴射器官である（笑）
また宇宙空間に適応した種族が、大気の揚力を得る翼とは違う生体器官を持つ場合もあるだろうという考証から、
こうしたエネルギーの翼を考えた経緯もあり、この発想は既にベルセディスやザフェロードに使っている。
エーテルセイルは「真空の宇宙空間で翼を持つ言い訳」として、元々は宇宙船の装備としてイメージしたもの。
これを「翼を持つ宇宙怪獣」などの言い訳として応用したものが、生体器官としてのエーテルセイルである。
ガスの希薄な宇宙で羽ばたいてもろくな揚力にはならないが、空間に流れるエーテルエネルギーのベクトルを感知し、
姿勢制御に使ったり、体力温存に利用するというアイデアも、面白そうだと思ったのである。
そのため“セイル”とあるように、宇宙空間では“翼”よりも“帆”の役割が強いイメージである。
ソーラーセイル（太陽帆）もモチーフの１つだが、原理は違うイメージなので注意（汗）
超物質外装は、本文にもあるように、厳密には生体器官そのものではないのだが、
波動能力の応用として「自ら物質化した外装を肉体と同調させて使う」固有アイテムとして設定している。
通常の物質ではなく超物質と定義しているのは、超時空効果の恩恵を得るためである。
またセラムの翼のように、生体器官そのものとするよりも「オーラの具現化」と解釈した方が都合良く、
応用が利くと考えられるケースについても、この概念を適用している。
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