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| ◆アーク号事件 統合ナンバー：HC-ATT18501A51A |
アーク号事件は、近未来史に惑星アーク（地球）で起きた象徴的な事件である。
“西暦30世紀”（当時は違う暦になっているが）の節目に起きた１種のテロ事件であり、
広義のザイクシス危機の前兆に当たる事件として後世では記憶される。
アーク号はアジアの運輸商社である東亜海運が建造した大型のフライヤーシップで、
長い歴史を持つ同社の新たなフラッグシップとしてデビューしたものだが、
その処女航海で不吉なテロ事件が起こり、東亜海運の信頼が大きく失墜することになった。
しかし問題の核心はこの“大企業スキャンダル”ではなく、
そこにアーク超宙域からやってきた“魔族たち”の抗争が影響を及ぼしていたことである。
（この時代はザタニアンやメイジェロムも、少数ながら人間社会に参加している）
この“魔界抗争”の背景に、超古代史の伝説的な超兵器である、ザイクシスが絡んでいた。
基準年時代から約50万年前に起きた前アトラス銀河大戦の命運を決した兵器だが、
それがある事件によって、アーク超宙域の深部に封印されるという事態になったのである。
この事件は象徴的な“魔王の遺言”として長く語り続けられ、
それを再び手にする者が、銀河の覇権を揺るがせるという伝説になってきたのである。
またこの抗争事件には、ゾアクロイド連合のヴァーツも絡んでいた。
何故なら前アトラス大戦はヴァーツ危機の１つであり、
アトラス銀河系の攻略を図ったヴァーツにとって、ザイクシスは“因縁の兵器”だったからだ。
そしてまさにこの因縁が、ザイクシス危機とアトラス危機を結びつける鍵であった。
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【Meking Memo／設定補記】
2015年頃にイメージしたハイライトだが、テキスト作成は遅れている（汗）
アトラス危機時代に広義の意味で関与するザイクシス危機の前哨戦となる事件であり、
未来史エピソード集『ZYX3000』の背景を構成する設定の１つである。
アトラス危機の草案を作った時にはなかった設定であり、ザイクシス危機の設定と共に出来た。
同時に「1,000年後の地球文明」の姿を描くための設定にもなっている。
途方もない未来の物語に思えるかも知れないが、数万年という尺で見ればこれも近未来なのだ（笑） |
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| ◆エルシアス事変 統合ナンバー：HC-ATTG2131A01 |
エルシアス事変は、近未来史にアトラス銀河系で起きた軍事危機である。
ミゼアン連銀河系から進出してきた、拡張主義的なジェルマーズ連邦の宇宙艦隊と、
オリオネス腕に影響力を持つアーク連合の宇宙艦隊が、
散開星団の１つであるエルシアス星団で接触し、緊張を持って睨み合った事件で、
大規模な軍事衝突には至っていないが、注目される事件となっている。
ジェルマーズ連邦は、欲深く野心的なジェルミアンが主導権を持つ勢力であるが、
彼らも一応は開発者であり、無駄な戦禍を好むような種族ではない。
アトラス銀河系に進出してきたのも、新たに植民地開発出来る惑星を探していたためで、
（もちろん既に開発されている惑星を征服する意図はなかった）
その過程において、アーク連合の艦隊と「鉢合わせる」形になったものである。
そして緊張になった背景には、漂流武装勢力である新アリエル帝国の暗躍があった。
新アリエル帝国が、直接的な“謀略”を展開したわけでは必ずしもないのだが、
銀河における影響力を行使するため、他の星間連合に圧力をかけ続けていた。
アーク連合はもちろんのこと、ジェルマーズ連邦もまた、この挑発を受けていたのだ。
そのためアーク連合と接触したジェルマーズ連邦の艦隊が、相手の意図を疑ったのだ。
もちろんそれは誤解によるものだったが、疑心暗鬼で緊張が高まったのである。
ただ最終的には、本格的な衝突に至ることなく緊張は収束しており、
ジェルマーズ連邦はアトラス銀河系への足がかりとしてアーク連合というコネを獲得し、
アーク連合もまた、協力的に接してくれる「心強い同志」を得たのである。
（アトラス連合なども同志なのだが、まだまだ彼らのコネクションは発展途上であった）
またこの事件は、エルシアス星団内の情勢にも変化を与えており、
クールだが内向的な種族である、アルシオニスが銀河社会に開かれる遠因となった。
（それ以前から縁自体はあったが、この事件が象徴的なハイライトになったのである）
同時にこれ以降に始まる“アトラス移民紛争時代”の前兆という見方もある。
ジェルマーズ連邦の銀河間遠征は、周囲の中小星間連合を少なからず刺激しており、
彼らの意図とは別に、銀河情勢を混迷させるきっかけになったからである。
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【Meking Memo／設定補記】
2010年頃にイメージしたハイライトだが、細部は何度か変わっている。
『宇宙戦艦ヤマト』における地球とガミラスの接触や、その続編シリーズにおける縁が主なモチーフだが、
ＧＤＷ世界観のコンセプトに合わせて、血生臭い戦禍としては作っていない。
地球もアーク連合のメンバーとしてジェルマーズ連邦と接触しており、直接的な衝突フラグではない。
『スタートレック』のモチーフも含んでおり、エルシアス事変に巻き込まれるアルシオニスは、
プレディアシスの近縁種であるが、バルカン人のイメージも入っている。
アーク連合の１員として関わる地球連合艦隊も、スタトレ惑星連邦のイメージが入っているのだ。 |
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| ◆アトラス危機 統合ナンバー：HC-ATCA01 |
アトラス危機は、近未来史にアトラス銀河系で起きた重大事件の１つである。
数万年来の外交的な因縁を抱える、セラムとネヴィリアンの確執問題が背景にあり、
この問題に区切りを付けるためオリオネスゲイト・テクトラクタで歴史的な会談が行われたが、
その会談を妨害するように、大規模なテロ事件が起きることになったのだ。
テロ事件を主導したのは、タイランタ連邦の軍拡などに大きな影響を及ぼしてきた、
ヴァーツの軍事工作員として悪名高いハーディシアンのシュアークであったが、
彼らだけが単独で事件を起こしたものではなかったことが後に判明しているのだ。
セラムとネヴィリアンの和解を望まない、銀河内の様々な黒い思惑が交錯しており、
この交錯をヴァーツが煽り立てる形で起きた事件だったのである。
またヴァーツには、もう１つの重要な狙いがあった。
それはアーク超宙域に封印されていた、伝説の兵器ザイクシスの“奪取”である。
ザイクシスは超古代史に起きた前アトラス大戦まで遡る因縁の兵器であったが、
同時にこれをヴァーツが手に出来れば、大きな利益となることも事実であった。
そのため「アトラス連合の目を逸らす」必要があったと言われている。
裏工作を得意とするシュアークが、露骨なテロ事件を起こしたのはこのためだったという。
オリオネスゲイト・テクトラクタ内の要衝複数箇所で起きた大規模なテロ事件は、
当時の首脳こそ危機を脱しているが、多くの政権幹部が犠牲となっている。
そこには前アトラス議長ソラリエルの右腕として有名な、エルベ・アーネスの名もあった。
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【Meking Memo／設定補記】
2002年頃にイメージしたハイライトであるが、原風景は1990年代からあった。
元ネタは聖書神話に書かれた未来の“千年王国伝説”であり、
アトラス危機に相当する「宇宙魔族の暗躍事件」をそれに対応させるイメージを考えていたのである。
また2008年頃にクロイティス大戦の設定が出来るまで、これがＧＤＷ世界観の“ラストシーン”だった。
未来史というのは過去史よりも考証が難しいのもあるが、当時のG-maにとって、
1,000年後の未来史はそれだけ遠大なものだったのだ（過去史は何億年も考えたというのに^^;）
オリオネスゲイト・テクトラクタで起きる歴史的な会談と、それを妨害するテロ事件の構図は、
2012年頃に考えたものであり、単なる神話的なハイライトというだけではなく、
セラムとネヴィリアンの因縁を解消につなげる、重要なきっかけにも位置付けている。
そして更に2014年頃にザイクシス危機の設定が固まることで、
聖書神話から連想が始まった一連の未来史ハイライトは、独自のポジションを確立したのである。 |
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| ◆ザイクシス危機（後アーク大変動） 統合ナンバー：HC-ATT18501A51 |
ザイクシス危機は、近未来史に惑星アーク（地球）で起きた象徴的な事件である。
基準年時代のアーク大変動を乗り越え、銀河社会へのデビューを成功させることで、
アークス（人類）とその同志はアーク連合の１員となり、新たな繁栄の時代を迎えていたが、
その深部――アーク超宙域には、数十万年来の因縁が“開放の時”を静かに待っていた。
それこそが、前アトラス大戦の遺物である、超兵器ザイクシスである。
50万年前に起きたこの戦禍で使われた“最終兵器”をアーク超宙域に封印したのが、
闇の賢者として監視者たちに恐れられる、魔神オメガであったと言われている。
そしてザイクシスはアークの内外の覇権主義者たち（魔界種族たちを含む）にとって、
旧アムーグア帝国が遺した“帝国の遺産”にも匹敵する伝説の軍事遺物となり、
“魔王の遺言”と呼ばれる時空を越えた闇の伝説として、長く語り継がれてきたのだ。
ザイクシスは基準年時代に開放される可能性もあったのだが、結局その機は逸したという。
そして1,000年の時を経て、再びその機会が巡ってきたのである。
ザイクシスの封印を解く記号は13の鍵に込められていたと言われており、
この鍵を巡ってアーク超宙域で起きた熾烈な闘争が、実はアーク号事件の背景であった。
そこには、ザイクシスの因縁を今なお引きずる、ヴァーツの影もあった。
（オリオネスゲイト・テクトラクタで勃発したアトラス危機も、これと相互に関連していたようだ）
そして1,000前には逸したその開放が、ついに実現することになったのである。
このザイクシス開放と、それに絡む武力衝突や大災害がザイクシス危機の実態であり、
惑星変動と呼べる規模を持つため、後アーク大変動と呼ばれることもある。
ザイクシスは惑星の直径ほどもある巨大な“砲身”を持つ空前の砲撃兵器であり、
それをアークの地表上空に「復元する」過程において、大規模な大気の真空状態を引き起こし、
惑星全土を巻き込む空前の“大嵐”を発生させることになったのだ。
もしも1,000年前、銀河社会デビュー前のアークでそれが起きたら、文明の崩壊になっただろう。
そして今回も銀河社会の支援がなければ、アークスは滅亡の瀬戸際に立つ恐れがあった。
不幸中の幸いとなったのは、ザイクシスの本領を発揮するには、アークが「小さすぎた」ことだ。
この巨大兵器を本格的に稼働するには、太陽のような巨大なエネルギー源が必要であり、
そこまで復元したザイクシスを持っていかねばならないのだが、
この時代の惑星アークには、軌道上にリングコロニーが築かれており、
それを破壊するにしろ迂回するにしろ、座標を変えるのに時間と手間が必要になった。
そのためザイクシス起動を阻止するための妨害工作を展開する、時間の余裕が生まれたのだ。
魔界勢力とヴァーツの間で、ザイクシス保有の主導権を賭けた衝突が起きたのも幸いである。
こうしてザイクシスの本格起動はかろうじて阻止され、構造物は空に浮かぶ巨大遺跡と化した。
アーク軌道上に放置するには余りに巨大な物体であるため、ザイクシスは１度分解され、
アークの重力均衡点、つまりラグランジュポイントに“仮設”されることになったのだ。
その後しばらくの間、ザイクシスは遺跡としてそこに存在し続けたが、
数千年の後、この運命の超兵器に新たな“平和利用”のチャンスが到来したのである。
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【Meking Memo／設定補記】
2013〜2014年頃にイメージしたハイライト。
惑星サイズの巨大砲撃兵器ザイクシスのモチーフは『キャプテンハーロック』に登場した超兵器、
ジョーヴィアン・ブラスター（木星大気をプラズマ化する砲火兵器）であり、
ＧＤＷ世界観ではそれを魔王サタン伝説と引っかけ、超古代史の“最終兵器”に位置付けた後、
未来史のハイライトの鍵を握る存在に結びつけたものである。
またアトラス危機と同様に、聖書神話の“千年王国伝説”にも引っかけたフラグになっており、
その超兵器を「空に復元する」開放シーンそれ自体が災害の原因になる設定もこの時構築した。
直径こそ惑星サイズだが、中が空洞であるザイクシスは地球に比べれば軽い物体なのだが、
それでも小惑星ぐらいの質量を持つため、それを“実体化”する過程で何も起きないとは考えにくい。
そこから「空中に現れた直径数千ｋｍもの魔方陣からザイクシスが実体化する」イメージと、
それ自体が地球の大気を削り取って、大変動を引き起こすイメージが確立した。
同時にザイクシスを本格的に起動させると、それこそ銀河大戦を引き起こし兼ねないため、
本格起動を妨害する破壊工作が展開されるイメージがあり、これがハイライトのもう１つの鍵である。
この「ザイクシス起動阻止工作」のイメージソースは『天空の城ラピュタ』にある。
滅びの呪文バルスにつながる一連のアクションを、数千倍に巨大化してＳＦ化させているわけだ（爆）
なおその遺構が未来史に平和利用される設定は後付けの“リサイクル”である（をぃ） |
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| ◆ネヴィリアン監視者認定事件 統合ナンバー：HC-ATT19602A01 |
ネヴィリアン監視者認定事件は、近未来史に起きた象徴的な事件の１つである。
基準年時代からおよそ1,300年後に起きていることから、
厳密にはアトラス危機時代に含まれないが、関連性があるものと理解されている。
アトラス危機もまた、セラムとネヴィリアンの確執が大きな背景の１つだったためだ。
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【Meking Memo／設定補記】
2012年頃にイメージしたハイライトで、アトラス危機の詳細を煮詰めた頃に同時に出来ている。
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